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バッドエンドは異世界で  作者: なみだ
Chapter 1 バッドエンドへのカウントダウン
6/6

Episode 5 魔女の呪い

めちゃくちゃ長かった!

若干だれてしまったからあとで推敲するかもです!



 ユリウス先生から呪いについての話を聞いた後、僕は教室に戻っていた。あまりにも話が突飛すぎたため理解があまりにも追いついていない。


「魔女の呪いについてお話しますが、かなり長い話をしなければなりませんがよろしいでしょうか。」


 この一言から先生の講義はかなり長い間続いた。クラスの生徒にはすでに帰宅するように伝えられ訓練場から自宅へと帰宅するクラスメイトが見えた。マンツーマンの講義とはなんとも贅沢だが、自身に災いが降りかかっているとすればそんなのんきなことも言っていられない。こうして生徒の皆が去って行ったあと、先生の話は龍人大戦から始まった。


「話すことは大きく分けて三つです。まずは龍人大戦について。次に封印について。最後に呪いと呼ばれるものについてです。大丈夫でしょうか。」


 僕が返事をする前に、先生は微笑んだ後、すぐに話し始めた。先ほどの動揺といい学者気質なのだろう。その目は落ち着いた様子から滲み出るようにキラキラと輝いているような気がする。


「残念ながらほとんどの書物は前の王国とともに消えてしまい正確なことはわからないので実際には異なることがあることは先に断っておきます。最初に話しておくべきことは何と言ってもやはり龍人大戦でしょう。君はこの大戦についてなにか知っていますか?」


 先生はその話し方とは裏腹に声色は非常に喜んでいるようだ。しかし、龍人大戦についてはその名前通り龍と人間とが戦ったことしか知らない。


「いえ、その名前以上のことは知りません。」


 僕がそう答えると少し気を落としたがその次の瞬間にはまた話し始めていた。


「いえいえ、仕方ないことです。これを学ぶのは神官学校や国立の魔法学校の中でも一部ですから。そうですね、あまり詳しく説明をすると日が暮れてしまうので主要な情報だけを抽出しましょう。」


そういって先生は黒板にチョークで文字を書き始めた。

龍殺し メリー・キングズ 英雄 ディアム

五大龍 紅龍 黄龍 緑龍 藍龍 紫龍


「これが書物によく登場する名前です。人類陣営には特にこれからの話には関係ありませんが、一応書いておきました。残念ながら龍殺しの方は大戦時に死亡し、英雄は消息不明となっていたらしいですね。」


 一呼吸置いた先生がまた話し始める。実際この部分は僕自身の呪いとは関係なくただ話したいのではないかと疑う気持ちを抑えながら、耳を傾ける。


「この大戦では、人類は防戦一方でした。しかし、気を付けなければいけないことは、この大戦は魔女の死亡以前の出来事であり、この時点ではまだ龍も人間も魔法というものを使っていなかった。というよりも今でいう魔法が存在しませんでした。なので、現在の龍が持つと呼ばれている強力な魔法はその当時では存在せず、基本的には人類の剣と龍の鱗との、つまりは肉弾戦でした。なので、防戦と言っても龍が各国の主都まで到達することは稀でした。」


「それではかなりの長期戦になったのではないですか?」


「そうです。この戦いの間に王は5代ほど変わっていました。当時の平均寿命から考えても優に100年は過ぎていたでしょう。」


「そんななかで戦争が良く継続できましたね」


「そうですね。これは奇跡といってもいいでしょう。実際の龍と人類側の戦力差は正確には分かりませんが、一説では人間千人にたいして龍一匹と呼ばれるほどの戦力差が新しいですから。例えば今私たちの国で王が一世代分でも戦争をし続ければ国は瞬く間に亡ぶでしょうね。それくらい奇跡ということです。そして、結論から言うとこの戦いは人類の勝利に終わりました。」


え、と思った。いや、実際龍殺しはキングズを家名として持ち魔女襲来まで王国が続いたと考えれば勝利しているはずだが。


「そうなのですか?!いったいどうやって。勝つ見込みなどなさそうですが。」


「その方法がこれから話す封印と呼ばれるものになります。そしてこれが君の呪いと関係しているのです。それでは封印とは何か?それは魔力ではない何らかの物質を媒介とした大規模かつ半永続的なものです。」


「それは魔法とそこまで違うものなのでしょうか?」


「全く比較にならないほど違います!それはもう非常に強力なのです!封印それこそが龍たちを封印し、龍人大戦を終結させるほどの力を持っていたほどに!」


はぁはぁと息を漏らしながら解説する先生は最初のイメージを完全に蹴飛ばしていく。完全にマニアの域である。僕の冷ややかな目に気づいたのか、咳払いでごまかしていくが時すでに遅しである。


「ごほん。まあといった訳で龍をも封印できる力が半永久的に続くとなれば、それなりの犠牲が付きものなわけで、かなりの封印士がなくなったらしいのです。」


「そうして封印されたのが当時一国をも相手できるとされた五匹の龍、これはご存じですよね。彼らがその後のランク制度の指標となりました。こういった訳になります」


一通り話し終わったのか


「大雑把ではありますが、ここまでが龍人大戦と封印のお話です。聞き足りないとは思いますが、日もそろそろ沈んでくる頃ですので最後の本題呪いについてお話致しましょう。」


やっと本題が始まるのかと若干の呆れを感じつつも先生の顔を見つめておく。


「ですが、ここまでくれば話は簡単です。魔女の死亡により封印は使用できなくなり、代わりに魔法というものが生まれました。残念ながら理由は未だに分かっていませんが。しかし、魔女自身はどうでしょう。自身が死ぬまでの間魔法と封印その両方を兼ね備えた力を使えたとしたら。封印の半永久性と強大な力に魔法の手軽さを紡ぎ合わせ、自身の魔力を消費するだけでかの五大龍を封印することができる魔法を生み出すことができるとしたら。これは当時の人々は恐怖に駆られ呪いと呼ぶのも仕方ないと思いませんか?」


「…」


勿論、話自体は理解できる。僕の世界観の中では非合理的なものであっても、その世界はこの村で偏見の糸が絡まっただけの小さなものだ。しかし先生の言うことを簡単には信じられないというのも事実である。が、それを否定するような材料を持ち合わせているわけではない。そこで、もっともな質問を投げかけることにした。


「では、今の魔女が僕にその呪いを受けているとしても、なぜそのような呪いを僕に行ったのでしょうか?」


「それは私が聞きたいですね。ないとは思いますが何か心当たりはありますか?」


質問を投げかける先生の顔は答えを確信している様子だった。


「お察しの通り、ありませんね。昔のことはあまり覚えていないので。」


「そうですか。仕方ありませんね。まぁこの説も客観的に見れば信憑性はあまり高くないでしょう。主観的にはほとんど間違いないのですが。」


「はぁ、そうですか。」


「まぁ呪いと言っても魔法の部分にかかっているものはないですし、体つきの割に剣を振る力が弱いと感じたことくらいでしょうか。普段も力が加わらないといったことはありますか?」


「薪割の時は特に問題ないですね。確かに、剣術の時はなぜかいつもの力を出せていない気がします。」


 こういった言い訳めいたことを言うのは嫌いなのだが、呪いを解ければこの扱いが変わるかもしれない。


「ふむ、となるとやはり戦闘時における能力の低下といったあたりでしょうか。特定状況での魔法の発現はやはり聞いたことがないので呪いと考えた方がよろしいでしょうね。」


「それで先生!この呪いは治るのでしょうか?」


 勇気を振り絞って聞いてみたが、残念ながらその答えはNOだった。古代の魔法技術を解析することは難しいのは知っていたが、やはりずっとこのままというのも受け入れがたい。原因さえわかればなんとかなるのではないかと希望が見えてきた。先生にお礼を言って帰宅することにした。先生も行くところがあると言って以前アランに危うく丸焦げにされるところだった森の方へと歩いて行った。いったい何をするのかは分からないが、藍玉ともなる人は村の人とは違うと少し新鮮さと喜びを感じられた日だと思うと少しは気分もよくなるものだと鼻歌を歌っていた。


これが始まるバッドエンドへの道を僕は歩いているとは気づかずに


龍人大戦

龍と人との大戦。百年ほど続いた。五大龍の封印により人類側の勝利で終わった。この時に行われた封印により封印士が計一万人ほど死亡した。魂はそれぞれの封印された宝玉と肉体は人類側の手にあると言われている。


封印

当時は神の祝福と呼ばれていたが、現在残っている資料がほとんど存在せず龍を封印したことから封印と呼ばれている。魔法はその効果が持続することはほとんどないが、封印は半永続的かつ大規模なものが多い。また魔力を媒介としないため何らかの媒介物を必要とする。


呪い

魔女が使用する魔法。封印の特性を取り入れており、半永続的に対象に効果を持ち続ける。魔女の無尽蔵の魔力により、犠牲となるものもない。魔女以外では使用できないため、呪いといえば魔女の魔法のことを指す。

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