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不死身と愉快な仲間達  作者: 汚水
1/3

プロローグ・ここはどこ

初めて文書くので多分ちょっと、いやかなりアレだと思います。お目汚し失礼します。


その男はどんな種族からも恐れられ、畏れられた。


人と魔族が争い合い、どこもかしこも戦乱の最中であったその頃、たった一人の男がその戦争を止めた。

彼は魔族と人間の住処を分け、互いの領土を不可侵とし、世界を分ける壁を作った。


そしていつの日か魔王と呼ばれた彼は______


_______________



目を開けるとそこは森の中だった。


先程までふかふかのベットに横たわってはずなのに、一瞬光が視界を覆い尽くしたかと思うと何故かクソ硬い地面に寝転がっていた。

自分でも何を言っているのか分からないがともかく事実であることに変わりはない。混乱した頭のまま取り敢えず起き上がり周りを見渡す。


死ぬほど大きい木、木、木しか見えない。



マジでどこなんだここは、夢か?

自分の頬をつねってみる。

………痛い。

これだけでは確信には至れないので歯を1本抜いてみる。

……………ヤバいくらい痛い。


ここで俺は夢じゃないと確信した。

ついでに抜いた歯を元の場所にグリっと突っ込んでおく。

神経がすり潰されるような痛みはまさにここが現実であることを物語っている。


どういうことなんだろうか、下を見ると魔法陣のようなものが光っていた。だが、それは徐々に輝きを失い、ただの幾何学的な模様のみ地面に残る。


…なんだこれ。どう見ても現実的じゃない。しかしまだ歯は痛む、現実だ。


よくよく見ればこの地面、クソでかい木の根っこのようだ、どうりで硬い。地面も見渡せばそこには土も草もなく、うねる根によって地面が形成されていた。


まだ痛む歯を抑えつつ、何故ここにいるのか、まずここは何処なのか、この変な模様は一体何なのか、というかさっき光ってたよな____を考える。


考える。


ダメだ何もわからない。というか訳が分からなさすぎて死にそう。


このよく分からない魔法陣のようなものが手掛かりになるかと思ったが彫り込まれたそれは段々と消えていく。

消える、と言うより根が再生している感じだ。ボコボコと根っこが盛り上がりやがて平坦になった。キモイ。

まず考えて理解出来るようなことじゃない気がしてきたのだが…取り敢えず歩こう。







そして俺はかなり歩いた。根で形成されているため歩きづらいその地面をどこまでも歩いた。だが、歩いても歩いても木しかなく、感覚がおかしくなりそうな森の中、半泣き状態になりつつあった。


歩いていて分かったのだが、何故かここには動物どころか虫すらいない。蚊の一匹、蟻の1匹見当たらない。そして何より暗い。木が一本一本太く、高く、空を葉が覆っている。

陽の光が苦手なので俺にとっては都合がいいが、たった一人でどこかも分からない薄暗い森の中を歩くのは心細くて死にそうだった。


最初こそ歩きながら攫われた可能性も考えたが、辺りには人っ子一人、というか虫すらいないし拘束もない。そもそも俺のような小僧1人捕まえた所でなんの意味があるのか。


身代金を要求するにしても俺には家族が……家族が…あれ、いたっけ?



まずい。



ええと………ベットで…ベットで寝ていたことは覚えている、そうだ俺はベットで寝ていた。ベットで…駄目だベットで寝ていたことしか覚えていない。


いやいや…嘘だろ



でも思い出そうとすればするほど記憶がスルスルと抜けていくような感覚がする。


言葉は分かるが、自分の家族構成や自分が何の仕事をしていたか、それどころか自分の名前も分からない。常識はあるようだが、それがここで通用するかというと先程のよく分からない魔法陣を見ている限り多分無理。


本当に何一つ分からない。取り敢えず攫われた訳ではないことは確かだろう。

生物のいない森の中で記憶すらない人間がたった一人。もう心が折れそうだ。


そんなことを考えながら疲れ切った足を動かしていると少し開けた場所に出た。


直径20メートル程だろうか、何故かそこだけぽっかりと地面が根っこではなく土と草で覆われている。

その円形の中央には小さな墓のようなものがあった。


古ぼけた墓にはギリギリ読めるかどうかというほど風化してしまった名前が彫り込まれている。


「…ギリム・ギネム?何かの名前か?」


そう独りごちりながら周辺を調べてみる。

どこを見てもバカでかい木しかなく、木以外を見るのが久々な気すらする。


結局周辺には何も無く、俺はとある選択肢に頭を悩ませていた。

倫理に反してでもこの墓を掘り返すか、それともまだ歩き続けるか。


この墓以外には手掛かりなど見つからなかったのだ、もし何かあるのならばここしかあるまい。

しかし墓荒らしは…どうなんだ…いやダメだろう、しかし…


うんうんと五分ほど悩み抜いた俺は____




「よし、墓石ごと抜いてみるか」






思考停止に入った。




________その墓石が千年もの間誰の目にも触れられず、誰もがそこに辿り着けなかった魔王の墓だとはその時の俺は夢にも思っていなかった______





タイトルどうしよう

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