プロローグ
どもこんにちは!
「とんでも腐敵☆パートナー」でお付き合いしていただいてる方も。まったく初めましての方も。
不肖作者の卯月海人です!
中編の新連載始めました。
「小説家になろう!」にて開催されてる「はじめてのXXX」企画参加作品です。
もしよろしければ、最後までお付き合いしてくださると嬉しいです。
頑張りますので、よろしくお願いします。m(_ _)m
「ホラ小宮! しっかり見て! これが女体の神秘ってやつだよ!」
「無理! こんなのまともに見れないよっ!」
人気のない春の屋上で。
ヌード雑誌を両手に広げ、真っ赤な顔を背ける男子に見せ付ける。
そんなあたしは痴女でも教師でもなくて普通の女子高生。
「なに言ってんの! 普通、小宮くらいの年頃の男子なら、目をらんらんと輝かせて食い入るように見るもんでしょーっ!?」
「男子高生にどんな偏見持ってるの比奈さん!? きつすぎるよこれ!」
逃げようとする男子の肩をがっしと掴んで覆い被さる。
制服のスカートが少し捲くれ上がるけど気にしない。
「わっ! やめっ。は、離れてっ」
途端、カチコチに固まって動けなくなる男子。その耳元に大声で叫ぶ。
「これも小宮のため! 脱・チェリーのためなんだから、ちゃんと勉強するの〜〜〜〜っ!!」
とても人様には見せられないこのやり取り。
別にあたしは嫌がる男子に無理矢理エロ本見せる趣味はない。
この男子から頼まれてやってあげてるのだ。
頼まれたから仕方なく――うん、仕方なくやってあげてることなのだ。
……確かに、ちょっぴし楽しいかも、とか思っちゃってたりもするけど。
さっきからヌード写真すら直視できないこの男子。
実は女の子が大の苦手。まったく触れることもできないウブウブ君なのだ。
「ほら、よ〜く見て。こっちのコなんて胸が大きくておいしそ〜とか思わない?」
「おいしそうって……。正直なにがなんだかもう……うっ……比奈さん……僕、頭がくらくらしてきた……」
「頑張って小宮! 日本の明日を背負う男子として……って、小宮! は、鼻血! 鼻血すんごい出てる〜っ!! 小宮っ!! しっかりして小宮ぁぁぁぁっ!!」
これは、そんな純情少年が初体験を経て、一人の男として成長していく物語。
そしてまた、それを影で支える少女との、愛と友情の物語――――――
なんちゃって☆
♪笑顔咲ク 君とつながってたい
もしあの向こうにッ見えるものがあるなら
愛し合う2人 幸せの空
隣どおし あなたとあたし さくらんぼ♪
このお話は大塚愛の「さくらんぼ」をイメージして書きました。
この曲を頭に流しながら読んでくださいな♪