二つの人格と女神様‼
安倍 朋絵...
私は二重人格なのかな・・・
私が二重人格だから周りの人に嫌われるのかな・・・
私は二重人格だから、この世にいらない存在なのかな・・・
「二重人格ってのはね、もう一人の自分が、本当の自分を守ってくれてるんだよ!だから、二重人格は別に悪いことじゃないよ」
クラスの嫌われ者と、クラスの人気者とが通じ合った瞬間だった...
私はクラスの人気者が輝いて見えた・・・
「おい、里花、そんな二重人格野郎庇うなよ」
やはり、みんなに格好つけるために行った行動だったのか・・・
でも、さっき通じ合った瞬間は嘘だったのか・・・
「えっ?私庇ったつもりないよ?本当のこと言っただけだよ」
「・・・」
クラス全員は、沈黙だった・・・
「・・・みんなの気がひきたいんでしょ?やめてよ...こういうこと」
私は嫌気がさして彼女にきつくあたった
「え?気がひきたい?ただ私、君と友達になりたいんだよ」
・・・とも・・だち・・
彼女は天然だ...きっとそうだろう...
天然は本当のことしか言わない・・・
「嘘だろ!?こんな奴と友達になりたいって...」
「むっ!ちょっと、酷いんじゃない?それに失礼だよ」
彼女は怒っていた...私のために?
「あ!大丈夫?ほら、あんな酷いこというから朋絵ちゃん泣いちゃったじゃん!」
「っあ...ちが...」
(私は君の言っていることが嬉しくて・・・)
私は言おうとしたが泣いていたので、口に出して言えなかった・・・
「あ、そうだったの!なんだ~嬉し涙か~そっかー」
えっ?私言ってなかったのに・・・
「なん...で..わかった..の?」
「ん?そりゃ〜わかるよ」
彼女が話をしている間にクラスの人たちは、呆れて帰って行った...
「なんで?」
「えーと・・・私ずぅーと朋絵ちゃんを見てたんだ~。見てていい子だなーって」
見ててくれてた・・・こんな私を?
なんで⁇・・・嬉しい‼
「で、友達になりたいなーって思い始めたんだ」
「そーだったんだ」
「ねぇ、友達になってくれる?」
彼女は私の手を取り、聞いてくる・・・
「うん、友達になりたい」
「やったー!嬉しいな~」
嬉しいのは私の方・・・ありがとう!
私の女神様‼
・・・それから私の二重人格は消えていった...
やがて、私たちは親友になるのである!!