もてもて
詩人になればよかった。
時々そう思うよ。
特に、女の心が離れて行くのを感じるときに。
もちろん、そんなこと、気が付かないふりだ。
最後の決心を、奴がするまでに、後、何回ぶちこめるんだろう。
他に男が居たって構わない。たまに抱ける女が欲しいだけなんだから。
子供が、サンタクロースを信じるように、愛や運命を信じて居たときもあるさ。
ずっと、昔の事だけど。
肌の温もり、柔らかな胸の感触、それらを失う事は、仕方ないけど、代わりは必要だ。
笑顔、優しい言葉。
嘘は言わないのが、唯一のプライドだ。
もちろん、相手が誤解するのは勝手。
どうしても、女が必要なんだ。