上の方と敬造とゆら
ゆらは広い部屋に案内されると、テーブルを間にしてお互いに向き合う。
ほこはというと、ふよふよと遠くで浮かんでいる。
敬造はいう。
「それでは、聞かせてほしいですね。桜子のことを」
ゆらは話をしていく。
話が終わると、敬造は答える。
「本当ですか?!そんな方法が…!それなら、桜子は…」
「はい…ですが、本当かもわからないので、上の方とあなたに話をしに来ました」
ゆらは横へと目を向ける。
「上の方。いますよね?」
敬造は、横を向くと布を出す。
テーブルに丸く包まれた布を置くと水晶が出てくる。
「いるよ。それじゃあ、私も話に参加するね」
赤井と上の方と同時に話をした方が早いため、ここへと来た。
上の方は質問する。
「まず、聞きたい。それを話したのは誰だ?」
ゆらは答える。
「他国のソメリという魔法使いの女性。そして、彼女は“知のもの”から話を聞いたと…」
「どうして早く私に話さなかった?」
「…え」
上の方は声のみでピリピリとしてる。
「私に早く言わないことに私は怒っている」
「…す、すみません…」
「まあいい。“知のもの”は嘘をつけない。だから本当だろう。だが、私に話さないことは怒っている。怒っている」
ゆらはいう。
「どうして二回言うんですか…すみません」
「ははは…怒っていないぞ?別に話してくれなくてさみしかったわけじゃないぞ」
「はあ…」
敬造が横から話す。
「あの…」
敬造が話そうとするが、上の方がしゃべる。
「では、ここへ来ている赤井悠磨かかいとに桜子の血を飲んでもらおう」
敬造は「はい?」といい、あわてて質問する。
「あの、上の方!?悠磨いるんですか!?」
「まあ、かいとはもうここへは住まわせないが、悠磨しか赤井を継げないからな。かいとと戦わせて…」
敬造が先ほどから質問する。
「悠磨いるんですか!?あの、上の方!?」
「おっと、他からも連絡が来た。少し待っていておくれー」
上の方はそう言い、声がしなくなる。
「無視しないでくれますか!?」
敬造は叫んだ。
ゆらは静かに話を聞いていた。




