表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
31/2086

せなとうわさ7 終わり

うわさは嫌いじゃない。

誰にも迷惑をかけないうわさなら。

嘘のうわさは誰かを傷つける。

うわさは好きだ。

誰かを傷つけないうわさなら。


せなは姉が大好きだ。

姉はいつも笑っていて優しい。

でもその笑顔の裏の苦しみに気づかなかった。

せなは気づけなかった自分がひどく腹がたった。

気づければ。

気づければ。

気づければ。

どうして、気づけなかった?

好きで、大事だったのに。

どうして?なんで、言ってほしかった。


「お姉ちゃん、おはよう」


せなは姉へと話しかけた。


「おはよう、せな」


いつもと同じ朝。

どうして、どうして、どうして。

せなは気づけなかった。

気づけなかった。


目を大きく開き、せなはいう。


「ちがう、気づかなかった」



せなは目が覚める。


「お姉ちゃん…」


せなは顔が引きつる。

泣きそうになる。

でも、もう泣いていられない。

行かないと。

玄関の扉を開く。


「いってきます」


せなは扉を閉めて歩き出した。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ