せなとうわさ6
シャンディは青色のローブをゆらし、動物のまわりをうろちょろする。
「私は戦いたくないんだあ」
動物は青色のローブの端っこにかみつく。
それによって引っ張られ、シャンディは転んでしまう。
「んにゃ!?」
仰向けに転んだシャンディの上に乗ると大きな口を開ける。
「はーい、どうぞだあ」
シャンディは丸いクッキーのようなものを投げる。
ばくんと動物は飲み込む。
そうすると、動物は口を閉じ、鋭い目が柔らかくなり、シャンディを襲わなくなる。
「おー、なつき食べ物、最後の一個効いたんだあ」
シャンディは立ち上がると頭をなでた。
せなはいう。
「八つ当たりです、それは」
なななは声が出ない。
「…それ以外の人を傷つければ、あなたは…ごめんなさい、私は、あなたを止めなかった、ここにいたのに…ごめんなさい…ごめんなさい…」
せなは涙が流れる。
なななは、膝をつく。
「みなは…みなは!!ごめんなさい、私は…忘れようとしてたの、でも…でも…せなさんを見て、思い出して…私は、ひきょうだわ!」
「……………………………」
せなは何も言えない。
悲しみが深すぎて何も言えない。
でも…
でも…
でも
でも
彼女は、彼女は、姉を覚えていた。
忘れようともしていたようだ。
それは腹ただしい。
でも
でも
でも
でも
でも
「…」
せなは何も言わない。言わないし、なななへ優しくもしない。
後ろを振り返ると、せなは家へと帰る。




