メモリーとかいと 桜子7
それから。
メモリーは俺へという。
「かいかいは、昔会ったかもしれないメモメモの姿を思いだしてー」
俺は集中して目を閉じる。
思いだそうとする。
メモリーとは会ってたけど………でも、あの人はなんか違う。
桜子へ感じたなんか?
違う?
みたいな?
あの感じ
あの人は?
____「私を隠してほしいの」___
その声が俺の中で響いた。
その瞬間、ズキリッと痛みがする。
「い…………つ!?」
痛みの中、俺は体がふらつく。
誰かに支えられる。
俺は目を開けると桜子が支えてくれていた。
「かいとくん…痛い?」
痛い、けど、
にっとする。
なんか、心配されたくない。
「少し!少し痛くてさ!別に大丈夫!」
「……………」
桜子にじっと見られる。
痛いのに、恥ずかしいまでくる。
まって、見つめないで。
心配した顔で見つめないでくれ!
かわいいから!
俺は痛みよりも桜子に支えられてる方が………気になる!
俺はメモリーを見る。
メモリーは地面にふれると、指を滑らせて一言。
「そこ。メモメモ」
メモリーは、俺たちを見る。
「かいかい、ありがとうー。あとはメモメモするからー。さくさくも遠くにいってー」
桜子はメモリーを見ると俺の手をにぎる。
「かいとくん。遠く行こう」
「え!あ、ああ!」
手……柔らかい………あ、でも少し固めのとこも……
て、何考えてんだ!俺!
俺は歩いていく。
後ろを見ると、俺は目を開く。
「え……!?」
遠くへと行ったのだが、地面から何か現れ出す。
それは、メモリーと同じと最初は思ったが違う。
なぜかメモリーに見えた。
それは人型をしていて、けど………なんだろ、あれ。
えっと、どういえばいいんだろ。
あの、あれ。
あれ!
えーっと!
テレビの画面の…………あの!えーと!昔のテレビかな?
チャンネルを変えるとザラザラって砂嵐みたいな音を出して、何も映らない…………。
その人型はそういう姿をしていた。
メモリーは、その姿を見て真面目な顔でいう。
「見つけた。メモメモ」




