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無夢の散歩道
無夢はキョロキョロと通り過ぎる人々を見つめる。
「世界が壊れてないと、人ってこんな感じなんだ」
壊れた世界は人はいない
建物も壊れている
無夢は人々の姿に感動してしまう
「何だか…うれしい」
誰かの笑う姿は悲しさもあるけど
うれしい顔をしているなら
うれしいと思いたい
「うれしいうれしい」
いつきは無夢と手をつないでいた。
「無夢さん?うれしいですか?」
「うれしいうれしい、うれしいって思いたい」
「思いたい…ですか?」
「うれしくないもある。でも、そう思うは嫌だ。うれしい思う」
壊れた世界を思うと嫌な気持ちもある。
でも、思いたくない。
いつきはその姿に手をそっと握り返す。
「無夢さんはあれですね。嘘つくのがうまいんですね」
「うまいよー」
「嘘も大事ですね。自分を守るために」
無夢はニコッとする。
「嘘はだめじゃないの?」
いつきは笑う。
「守るためならいいと思います」




