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クロリネ 来る
クロリネ
クロリネは笑う。
「戻ってきました。で。行かないといけません」
クロリネたちはいつの間にか似世界から戻ってきていた。
その口元は笑顔だ。
「今回のことで起きたこと。青命へ行かなければ…といっても行くだけですが」
青命の屋敷へと来ていたクロリネ。
作は外に出ていた。
クロリネは静かに手を振る。
「青命作様ですね」
作は丁寧に頭を下げる。
「作様。僕はクロリネと…知っていますよね。あなたが外へ出ること。そのことについて聞きたいのです」
作は静かに頷く。
「分かりました。…」
「ここでお聞きするだけでいいのです。話を聞きに来ただけなのです。聞きたいことはいくつかあります」
クロリネは笑う。
「あなたはこの場所にいますが。それは何か影響ありますでしょうか?知らないのならそれでいいのです。違和感ありませんか?」
「ないです」
「そうですか。あと。闇の桜を見ていませんか?」
作は答える気はなかった。
クロリネは笑う。
「反応ありますね。そうですか。ありがとうございます。では失礼します」
クロリネは行ってしまう。




