朝
誰もから好かれる人はうらやましい。
例えば兄とかがそうだ。
女性が多いが、うらやましい。
自分とはちがう。
誰もから好かれることはないから。
いつきは目を覚ます。
部屋の中で時計を見ると5時だ。
「5時…」
もう少し寝るので布団をかぶる。
が、眠れないため起きる。
隣には姉と母が眠っていて、静かに起きる。
アパート暮らしで家族3人で暮らしている。
起きると部屋の戸を開ける。
兄がいた。
「はえーな、いつき」
「おはよ…」
朝から元気は出ない。
「…兄さんこそ早いね」
「早起きは好きだからな」
いつきは兄のかいとと話すのをやめて、窓に近づく。
窓を開けると空は少し明るい。
「…」
朝は好きじゃない。
そこへ、姉が起きてくる。
「おはよ、かわいい妹!」
いつきは姉に抱きしめられた。
「おはようございます、姉さん…」
「元気ないぞ!」
声が大きいので、いつきは自分の口元に人差し指をたてる。
「静かに!下にひといるんだから!」
「あっ、ごめーん」
うづき
いつきの姉である。明るく元気な姉。
パーカーを着ている。
6時になるとしっかりとスーツを着て出ていく。
「いってくるわね!」
いつきは玄関で手を振る。
「気をつけていってらっしゃい」
「ええ、いつきもね!」
「はい」
うづきが行くと母も起きて準備をしていく。
いつきも学校へ行くため制服を着たりとしていく。
時間的に母のほうが先に出て、かいとといつきは同時に家を出る。
鍵をかけるといつきは先に歩いていく。
かいととは一緒には行かないのだ。
いつきはいう。
「兄さん、それじゃあ行って来るね」
かいとは答える。
「一緒に行かねーか?道同じだろ?」
「私、色葉と行くから」
いつきは手を振って行ってしまった。