1993/2094
現世界 青命屋敷外 遂げたシルベ968
現世界
青命屋敷外
遂げたシルベ
遂げたシルベは考えていた。
うつむく。
他の世界のことを考えるのはどうかと思うが。
シルベは多くの世界に行っているためどうしても考えてしまう。
何が正しくて何が間違っているのか
拓前の手を握るシルベは何だか泣きそうになる。
誰かの手を握る。
それは誰かの心に触れることに似ている。
拓前は笑う。
ありがとうと笑う。
この笑顔が見れない時もある。
作、拓前どちらかがいない時もある。
だから拓前の手を少し強く握ってしまう。
「どうしたし?」
「あ…何でもないるて」
「具合悪いならいうし!」
「悪いのは拓前るて。人の心配しなくていいるて」
「し、心配はするし…」
「あ…ありがとうるて。大丈夫るて」
遂げたシルベはどこか複雑な顔をした。




