シャンディ3 終わり
道具を使うのはずるい?
やるなら、別の方法?
そんなものあるなら。
誰も何もしない。
だが。
彼女は、道具を使わないことを選んだ。
シャンディは聞く。
「本当にいいの?」
「はい。私は呪ったりしません」
シャンディは悪いことをしたものが苦しむのはいいことだと思う。
なのに。
彼女は泣いているのに。
呪わないという。
「呪わないんだね?」
「はい。相手を呪ったら…将来自分が嫌になるときが来ると思うんです」
「呪われる方が悪いんだあ」
「それでも、私は誰かを呪う生き方は選びません」
まっすぐの目だ。
「なら、私は行くんだあ、さよーならー」
シャンディは、行ってしまう。
口元には笑顔。
人を助けてるんじゃない。
助けとして声なんてかけてない。
必要そうかなと声をかけてるだけ。
苦しんで当然だ。
そう思うのだが。
人を苦しめたものは同じ苦しみじゃないといけないと思うが。
彼女は使わなかった。
泣いていたのに。
シャンディは口元をあげる。
「おもしろいんだあ」
シャンディは、ローブ姿で楽しそうにする。
それがシャンディだ。
苦しめられたのに。
シャンディはどちらでもいい。
相手次第だ。
考え方は全員違う。
シャンディは、苦しめたものが苦しむ姿がとても好きだ。
それがシャンディだ。
「必要とする誰かの元へと行くんだあ」