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現世界 イロノルレフ亜907
イロノルレフ亜が止まる。
力を集めていた。
容赦なく力を放つつもりであった。
なのに止まる。
思航はその姿を見た。
イロノルレフ亜は立ち止まるように。
静かだ。
「ああっ…ああ…そうっ。私も攻撃できないかっ。容赦なくやるつもりだったのにっ。なら」
名の分からない者たちへ笑みを見せる。
「ツミウ。という存在を信じているみたいっ。なら私の目の前にいるのはそのツミウの大切な存在っ」
イロノルレフ亜は力を集める。
瞳は笑ってない。
「思航。彼へ力を向けるっ」
思航へ真っ直ぐと画鋲柄の力を向ける。
思航は焦らない。
焦るのは。
__なにを!!!
__ツミウ様の…!
__この方は!
イロノルレフ亜は遠慮しない。
力を放つ。
思航へ向けて。




