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現世界 青標建物 島凪881
現世界
青標建物
島凪
残った島凪は歪む空間を見る。
思航のことをすぐに考える。
次に照世はどうしたのか。
島凪はとりあえず両手を広げ伸びをする。
作がいた時は彼が帰れるのか心配しつづけていた。
「帰ったりんさ?」
島凪はうつむく。
「弟と会えることは幸せかなりんさ?」
島凪には分からない。
会い、話す。
それが幸せかは分からない。
島凪は歩き出す。
「私が出ていくような出来事はないりんさ。私はここで静かに歩くりんさ」
作を思うようにいう。
「勝手に変わっていくって必要だと思うりんさ。でも。全てを変えるなんて難しいことだと思うりんさ。心は簡単じゃないよねりんさ」




