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昼休み1(かいと いつき)
昼休みが来て、かいとはというと。
桜子のことを考え、廊下を歩く。
_俺って自分から何もしてないよな
廊下を歩くと、教室の中がみえる。
みんな誰かといる。
話さなくても、でも誰かといる。
教室にもいられないなんて…。
階段を降りていると、いつきと会う。
「あ、兄さん」
いつきと会う。
「いつき」
「兄さん、学校まわってるの?私と一緒」
「教室にいないのか」
あっ。聞いてしまった。
「うん」
「でもいつきって友達いるだろ?」
いつきは静かにいう。
「いつも一緒じゃないよ。その方がいいよ」
「女子とかみんな一緒にいる人多いよな」
いつきは、どこか目を右へと向ける。
「女子は特に人といないと、自分はおかしいって思われるから………集まってないと不安だと思う」
「そうなのか?」
「うん。悲しいよね。なんか。自由でいちゃだめみたいな」
「へーー………」
よく分からん。
「で、いつきはなんでまわってるんだ?」
「楽しいから」
「おう。そうなのか」
「うん」
いつきと別れる。
女子は色々とあるみたいだ。
男子も色々とあるし。
どっちもなんか大変だなと思う。
かいとは。
窓の方へと行く。
建物が見えた。