1856/2095
似世界 文織830
似世界
文織
文織は地面に術式を描いていく。
書き終わると、空間の壁の下にある破片の元へ向かう。
文織は地面に膝を着ける。
破片の大きさを見ているのか、選んで拾う。
使う破片の大きさが決まっているのだろうか。
文織は傷のないものと傷のあるものを選んでいく。
文織は静かに持つと。
術式の中心に置く。
文織は並べていく。
それが終わると。
文織は静かにつぶやく。
「あとは来てから…だな」
文織は待つ相手の姿がないか探す。
文織は連絡をしてみる。
誰かと話す。
「はい。術式準備が終わりました。クロリネさんの行動は……はい。命令通りに動いているんですね。分かりました。あの…」
文織は少し間を開けてからいう。
「クロリネさん。どこにいるか…分かりませんよね」
一応場所を聞いているが、どこにいるか分からないと思う。
けれど問題の起きている様子はないため、落ち着いて話を続けた。




