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似世界 花の降る中で774
似世界
花の降る中で
花が降る
花が咲き誇る
三日月の存在。
赤の瞳の怪物が消える
逃げの間の者がいう。
__いなくなったね。どこ行けばいいのかな?
いつきは花に触れる。
「どこかな?」
いつきは自分の行き先が分からない。
三日月の存在たちが消えた今。
もういつきの力は必要ない。
いつきは膝をつける。
逃げの間の者は心配そうな声を出す。
__体……痛い!?
「痛くないですよ」
__いやいや、痛いでしょ!えーと、
いつきは立ち上がる。
何もない顔をする。
「大丈夫です心配してくれてありがとうございます」
__でも、体ふらふらだよ!?
いつきはもう一度膝を着ける。
__わあ!だ、大丈夫じゃないよ
いつきは力を使える者でない。
なのに、力を使った。
体が痛むのは当然なのだ。
「動けるますよ。大丈夫です」
いつきは歩き始める。
逃げの間の者は心配しながら近くにいた。




