有理架の屋敷2
カバンを取りに来ただけだが。
屋敷内 部屋
ソファーに有理架はかいとの隣にいる。
ミレディは、優斗を止めていた。
「落ち着いてください。優斗」
優斗は有理架へと必死とも感じる声でいう。
「有理架様!俺を抱きしめてください!」
有理架は恋する乙女の表情で。
「嫌ですわ」
優斗は、がっくりとしながらも、いう。
「かいと!そこ替われええええ!!!!」
いつきはというと、一人でカバンを取りに行っていた。
騒がしいので、何となく一人。
廊下が長く、棚が端に置かれてたりして、とにかくカエルのぬいぐるみがいくつも置かれている。
本物は苦手だが。
ぬいぐるみはかわいく感じる。
体育館に着く。
ミレディは優斗を止めていたので、いつきはそっと体育館に取りに行ってくるといってはおいた。
人の家なのでそういうことはちゃんとしないと。
いつきは体育館に着くと、カバンが見あたらない。
_そういえば、どこに置いたっけ?
思い出そうとする。
……………………………………………………………?
たしか、ここへ来て。
あ!
来てすぐにカエルのぬいぐるみがかわいくて、見つめてて!
廊下に置いた!
ということで廊下へ。
「あった…」
カバンはリュックだ。
リュックをちゃんと後ろに背負う。
「よかったー。というか」
カエルのぬいぐるみがある。
見つめる。
つい、頭をなでたくなる。
だが、抑える。
_かわいい。かわいい。ぬいぐるみ。
かわいい……………………
いつきは顔を振ると、何とか自分の気持ちを我慢した。
部屋へと戻る。