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似世界 拓前731
似世界
拓前
拓前は破片を空間に蒔いていた
その行動が繋がるのは
拓前は息を吐く
時恋が背にいて、リアメラがいる
赤の瞳の怪物は消えているが
三日月の存在がいる
「このままでどうにかなるのかし………」
拓前はつぶやいたが
空間を破ろうとしていた三日月の存在が突然半分消えた
半分がザラザラと消えた
拓前はその光景を見つめた
桜の花びらが流れていた
焼け焦げていくが、それでも存在している
花びらが三日月の存在を消していく
拓前を狙う三日月の存在が走ってくる
そこへ黒の刃が伸びた
時恋である
彼女は拓前の背中にいる
時恋は言葉を出さないが
彼のしていることを止められないようにする
時恋の顔は見えないが
黒の刃が伸び、三日月の存在、絡まる力も近寄らせない
拓前はその姿に破片を蒔く




