いつき
月葉と別れてから、いつきは歩いていると、足を石につまづいて、倒れそうになる。
「………わ!?」
いつきは前へと体が倒れていく。
_ぶつかる!
が頭に浮かんだ。
目を閉じる。
とさっと何かに当たる。
いつきはそっと目を開ける。
体が倒れてない。
気づく。
誰かに支えられた。
そこには。
少年がいつきの体を抱きしめ支えていた。
「大丈夫ですか!?」
いつきは上を向く。
金色の髪。
きれいな少年。
いつきは、まぶしさについ、ドキドキしてしまう。
「……………あ、あ、あの………」
いつきはお礼をいおうとするが、きれいすぎて声が出ない。
「どこか痛いですか?」
心配そうに顔をのぞかれる。
「いえ!大丈夫です!大丈夫です……………ありがとうございます」
いつきはそっと離れる。
少年は微笑む。
とても、優しそう。
いつきは何度も頭を下げる。
「ありがとうございました!」
「気をつけてくださいね」
「はい!」
いつきは、ドキドキとしてしまった。
_あの人………イケメン。たしか、学校のかっこいい男子の一人………えーと、名前は……森さんだっけ?
うわあ、きれいな人だった…
いつきは彼の後ろ姿へもう一度頭を下げる。
心の中でもう一度いう。
_ありがとうございます!