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月葉とかいと3 終わり
あのひはその後、無事だ。
体力はなかったが。
けがもなく、よかった。
それから、月葉はかいとへという。
「別に。かいとお兄ちゃんが動かなくてもどうにか……………できるもん………」
月葉は肩を落とす。
「ごめんなさい。邪魔しないでとかいって…私一人じゃ…………あの人を連れて行けなかった……」
「あ…ああ」
「でも。色葉お姉ちゃんは私のお姉ちゃんなのは忘れないでね」
「いや、忘れないし」
「………じゃあ、またね!」
「…ああ」
かいとは、静かに歩いて帰る。
_あのひ。無事でよかった
月葉は帰りながら思う。
_とにかく、迷った人が無事でよかった…………でも……………一人ででも戦えるもん
月葉は、夕方の空を見つめ、思った。