月葉とかいと1
放課後かいとは歩く。
帰るのではなく、向かうところがある。
葉無トンネルである。
_今日は色葉来なくて、妹の月葉と、か…
歩いてると、後ろから声がした。
「かいとお兄ちゃん」
かいとをお兄ちゃんと呼ぶのは。
後ろを向くと
黒髪の左サイドテールで黄色が一カ所のみ、染められてる少女。
月葉だ。
「月葉」
月葉は、かいとの前へと来る。
「今日はね、色葉お姉ちゃんは、由々葉お姉ちゃんとなの!だから、私と行こう」
月葉はにこっとする。
かわいい。
頭に浮かんでしまう気持ち。
かいとは顔をブンブンとする。
そういうことは考えない。
出来るだけ。
「ああ、行く」
ある壁に近づくと、葉無トンネルがある。
月葉は、色葉とは違うのは当然だが。
二人には違うとこがある。
怯えてないことだ。
色葉は不安げな顔をするが。
月葉は不安とかそういうのを感じさせない。
_月葉は、怖くないのか?
と思うが。
聞くのは失礼だ。
里先月葉。
里先の役目ということは知っている。
なのに、それを聞けば…本当に失礼なことだ。
_どうして、強くいられるんだろう
月葉はにぱっとする。
「お互いに気をつけようね!かいとお兄ちゃん」
かわいらしく笑う。
葉無トンネルの目の前に来る。
月葉は前を向いている。
月葉とかいとは入る前に少しだけ話す。
というか、月葉がかいとへという。
「“かいと”。色葉お姉ちゃんの邪魔とかしてないよね?」
「え」
その声は冷たい。
月葉はまっすぐにかいとを見る。
「戦うときに邪魔はしないでね?」
その目は冷たい。
背筋が冷え込む。
里先月葉。
彼女は誰にでもなつこく見える。
でも、違う。
色葉に対しては優しい。
色葉や自分の大切意外には興味ない。
多分、そういう少女。
_月葉
かいとは、月葉の目を見ていう。
「俺は、強くないし、邪魔をたくさんしてる」
「そっか。いつきとかいとって嫌いなんだよね」
月葉は。
色葉と近い、いつきは嫌い。
色葉がかいとを好きなことが嫌い。
月葉はニコリとする。
「でも。かいとお兄ちゃんの方が好き。弱い、いつきの方が大嫌い」
かいとは思う。
_そんなにもいつきが嫌いなのか?
弱い奴が嫌い。
月葉はいつきを嫌う。
まだ戦えるかいとの方が好き。
「行こう。かいとお兄ちゃん」
「ああ」
二人は中へ入る。