いつき 色葉1
朝
朝が来るといつきは学校へ向かう。
いつきは途中で色葉と会う。
色葉へ思うことはやはり、かわいいだ。
色葉へ声をかける。
「色葉。おはよう」
いつきは小さな声でいう。
色葉は振り向くと、にぱっと笑う。
「おはよう!いつき」
色葉の明るい声が好きだ。
頑張るとか、全くできてないけど、色葉の明るい声を聞いてると今日も頑張ろうと思える。
「いつき、あのね、昨日のことなんだけど」
色葉が話を始める。
「昨日私、夜中に起きてさ、暗くてなんか、急に怖くなったんだよね」
いつきはたしかにと思う。
「…あ、あるよね。夜中に起きちゃうと怖いこと思いだして寝られなくなるときある」
「あ、わかる!」
色葉はすぐにニコッとする。
色葉と話しながら学校へ行くのが楽しい。
楽しいな。
学校に着くと、色葉と手を振る。
「色葉、またね」
「うん!いつき」
いつきは何となくまたねが苦手だ。
なぜか好きじゃない。
嫌いなことばっかり。
別に特別嫌なことがあるわけじゃないのに。
どうしてか思ってしまう。
いつきは一人教室に着く。
可桃せな
彼女はいつきのクラスメイト。
「いつきさん。おはよう」
「おはよう、せなさん」
「いつきさん、あのね!前に動画見てもらったアリアがね、また新しい歌をうたってるの!でね、その歌が切なくていいんだ」
「あの、すてきな歌の人?」
「そう!もうね、切なさがいいの!恋の歌はかわいいけど、なぜか泣きそうになる…」
アリア。
動画で人気らしいが。
いつきはあまり携帯も毎日使う方でないからか、詳しくない。
でも、せなを見てると、本当にすてきな歌をうたう人なんだとわかる。
「切ないっていいね!」
「うん…切なさがいいの」
いつきはきいてみたいなと思った。