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現世界 青標建物 シルベ624

現世界

青標建物


シルベ


航坂を封じたシルベは三日月の存在が減ったことに気づく。

しかもシルベを通りすぎる。


シルベは何もいわず向かうのは。

都合の良い現実という存在の元だ。

あの存在がいるということは。

この場所がどうにも歪む。


そのため、次に封じるべきは都合の良い現実である。

束状の力を現す者。

力が強い、ではなく力の変化を得意とするため厄介だと感じる。

シルベは都合の良い現実の元へ来たのはいいが。


壊すわけにはいかない。

封じると決めてはきたが。

シルベはグッと口元を結ぶ。


都合の良い現実は照世へ攻撃を向けている。

シルベはそこへ歩き出す。


「照世も消せないかるて」


都合の良い現実の力で照世の楕円形の力がシルベの方向へ向けられる。


シルベは剣を横一線にして楕円形の力を斬る。


_青標の者。何しに来た?


都合の良い現実は余裕の様子だ。


「あなたを封じることを考えたけど。封じるは違うるてね。んーどうしたらいいるてね」


_時式の崩壊に気づいているだろう


「そうるて。だから止めないとだるて。でも………完全に封じるわけにいかないるて。なので。少し動けなくさせようかなるて」


照世はシルベの姿を見た。


「シルベ様…………」


「照世。あなたはここでいいるて?行く場所はないるて?」


照世はどこへ向かうのか。

どこへいるのか。

シルベは来た。

ここに留まる必要はあるか。


「あるとは思いますが。僕は行けません」


シルベはうなずく。

行けない。

照世が決めることだ。

シルベは静かに口元を緩める。


「ごめんなさいるて。私が口を出すことではないるてね。でも私はここで都合の良い現実を封じず利用する」


照世は向かいたいが行くことは出来ない。

この場所から何か出来ることをするしかない。


シルベは束状の力を相手にする。

照世はならと。


都合の良い現実はそれをさせない。

束状の力の発生により照世は狙われる。

シルベが剣で斬っていく。


「したいことがあってもこの存在の前では出来ないるて。どうする?照世?」


照世は束状の力へ楕円形の力を放ち続ける。

都合の良い現実はいう。


_シルベという邪魔が入るとはな。私が邪魔のようだな


シルベは答える。


「邪魔というか時式の壊れるように動いているから来ただけるて。あれは壊すのは…させられないるて」


_青標としての動きか。お前もとうしてもそう、動くのだな。哀れに感じる


「哀れでもいいるて。それが青標の私、なんだるて」


照世はシルベの姿にどこか。

悲しそうな感じが一瞬したが。

都合の良い現実の弱くなる時を待つ。


シルベは遠くからの気配を感じた。

時式が壊され続ける。


どうやらギリギリで防いでいる。

シルベは動き続けるが

結果はやはり止めるという動きとなる。


都合の良い現実は束状の力を現す。

直接斬ろうとするが。

剣が束に引っかかるようにして斬れない。


_それで?どうする?


「時式は壊させたらいけない、という感じるて」


_そうか。本当に悲しくなるほど自動的な動きだな


「それも青標のシルベという者るて。私はそういう自分を嫌じゃないるて」


シルベは束状を斬れずだが。

距離をとり、考える。

照世の姿も見た。


照世は都合の良い現実に気づかれないように何かをしようとする。

シルベはその動きに束状の物が気配を感じていることに気づく。


シルベは都合の良い現実を止めるわけにもいかないことを気づく。


「そうか」


束状の力は使わないといけない。

なぜか、シルベは、それが分かる。


「することは分かるみたいだけど………どうすればいいかは分からないるてね」

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