現世界 青命屋敷 ミスハサ618
現世界
青命屋敷
ミスハサ
青命屋敷で三日月存在はミスハサを囲む。
_消せ
_もう関係なく消せ
_消せ
ミスハサは立ち上がる。
床に触り時の力を吸うようにする。
少しうつむく。
_時の力を持ってても良いことはなかった
ミスハサの気持ちはそこだ。
時の力はあったが、無くしてばかりで。
この力があっても幸せになれないことが分かった。
ミスハサは三日月存在が近づくが力が出せなかった。
考えてしまった。
_これがなければ
ミスハサは思ってしまった。
これがなければ
これがなければ
時の力は精神に影響が来る。
時式の深い場所で止めていて自分で動いた力は弱くなる。
ミスハサはハッとする。
三日月存在に壁に飛ばされていた。
「………………………」
_これがなければ
これがなければ
ミスハサは考えないようにしている。
でも、今。
この気持ちが心を切り裂いてくる。
_これがなければ
これがなければ
三日月存在はミスハサを掴むと壁へと何度も飛ばす。
体の痛みよりも。
ミスハサは気持ちを保てなくなっている。
「………………………」
ミスハサは一ついう。
「ここで止めないだろ?」
ここで止めないだろう?
ミスハサは自分へいう。
ここで止めるなら最初から何かなんてしない。
ミスハサは。
もう一つ。
床に手を伸ばす。
「これで止めるなら」
ミスハサの頭に浮かぶのはただ一人。
これがなければを変えた人
これがあっても幸せになれるかは分からない。
けれど
これを持ちながらも生きないといけないよね?
そう、言う人。
ミスハサは床に触れると時の力を吸う。
「いや、ここで止めない」
しっかりと言葉にした。
三日月存在は向かってくる。
三日月存在はミスハサへ拳を打ち込もうとしたが。
体が動かなくなっている。
三日月存在は体が動かない。
時の線が体に巻きついていて、動けない。
ミスハサは静かにいう。
「消したかったよね。でも…今は消す方だ」
三日月存在は砕かれるように時の線が締め付け砕かれた。
三日月存在は砕かれていく。
_消えるべきだ。お前は
_お前は消えるべきものだ
_お前…………
ミスハサは時式へ力を込める。
傷つく時式へ力を込め続け、破壊させない。




