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似世界 空間の壊れた場所(クロリネ 拓前 時恋)601

似世界

クロリネ 拓前 時恋


クロリネは氷を現し続ける。

が、フラリと体が傾く。

が、足を少し前に出し自分を支える。


拓前は空間に破片を蒔いていく。

三日月の存在は空間を引き裂いた。

だが。

それでも壊れていないのは拓前が蒔くということをしているからだ。


クロリネは体を支えても、少しずつ。


「…………倒れませんよ」


目の前がフラリとしていく。

長く力を使っているからだ。


「…………倒れま…………」


カクンッと倒れていく。

そこへ先に動いたのは拓前だ。


拓前はクロリネを支えた。


氷の張られた空間がある。

そこでは寒さを感じている。

拓前は破片を蒔いていたが、それが止まる。


クロリネは笑顔で冷えた声を出す。


「拓前さん。あなたはあなたのするべきことがあります。それを止めてはいけません」


「でも!倒れるし!休むべきし!」


クロリネは静かに答える。


「休む………この状況でですか?」


赤の瞳の怪物はまだ来る。

時恋は絡まる玉は怖くて近付けない。

そのため、クロリネの氷の力がなければ戦えない。


クロリネは立ち上がる。

自身の手を凍らせていく。


「空間が壊れます。拓前さんは続けてください」


クロリネは拓前から離れる。

拓前が迷っていると。

クロリネは笑顔を作る。


「早く行きなさい」


その笑顔は。

拓前は急いで自分のしていことへ戻る。


冷たい優しい笑顔を作るクロリネは氷を現す。

倒れない。倒れていられない。

クロリネは前を向く。



_時恋はクロリネの姿を見たが。

彼女は氷の力を使い始めた。

時恋は黒の刃を現しながら、ハッとする。


青の羽根は消えた。


その反応がした。


時恋は胸が痛むのか自分の胸元を握る。

だが。

まだ青の羽根は。

シルベたちの力は感じている。


時恋は黒の刃を操り、赤の瞳の怪物を消す。


それから、いう。


「シルベ、たち、したい、こと、最後、まで、やり遂げて、」


時恋は静かにつぶやいた。

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