似世界 都合のいい現実の無い場所で(クキロ ショウルエ)564
似世界
都合の良い現実の無い場所で
クキロ ショウルエ
かいと メモリーリーン
ショウルエは時式を起こし三日月存在を消していく。
クキロは三日月存在を消すことは出来ない。
そのためショウルエの力の起きる場所へと三日月存在を近付けることで消していく。
かいと。メモリーリーンが後ろにいるため、場所は離れられない。
二人を抱えることは出来ない。
クキロには出来ると思うが、二人も抱えて戦う、ということは頼めない。
ショウルエは考える。
なぜなら、似ツミウが遠くで地面に倒れているのだ。
どうしたら
クキロは三日月存在と相手をしている。
強いのだ。
時式へと近付けるのはやっとであった。
ショウルエは不可能としても
似ツミウが倒されるわけにいかない。
そのため。
「ツミウが倒されるわけにいかない……」
似ツミウへ三日月存在が近付く。
「…………ツミウ!倒されるわけにいかない。何か、ないの!」
そこへ
_守りたかった、な………
ショウルエにそんな声が響いた。
ショウルエは時式を起こし続ける。
_ツミウ
蕾形槍へと変化する。
三日月存在を貫き、消していく。
まさかの力だ。
けれど
守る力とはならない。
蕾形槍の形が現れ、ツミウへ迫る。
ツミウも狙おうとする。
_守りたかった、な
その声だけは聞こえている。




