似世界 航坂と壊れたシルベ553
似世界
航坂
壊れたシルベ
たどり着けたと思ったが。
何か現れている。気配は感じていたようだが。
航坂に乗るシルベはある球体を見る。
多くの力が混ぜられた球体。
シルベはその絡まる力を消す理由はない。
それは、別の誰かがやればいい
向かうは青の羽根の集合体の元へだ。
「壊れた私を消すことの出来ず、溶けることで戦うことになるるて」
シルベは静かにいう。
「私が結局来るというのは悔しいだろうねるて」
_私からすれば全員シルベなんだよな。なんてーか………なあ
「いっぱいいるし、また現れるるて」
_んで、私らはまた、シルベに惹かれるわけか
「惹かれるるて?」
_ああ、惹かれんだよ。どうしてか分かんねーが
「そっかるてー不思議るて」
シルベは青の羽根の集合体へ向かう。
壊れたシルベは赤の瞳の怪物を斬る。
壊れたシルベだろうと、どの世界のシルベも同じことを思う。
リアメラも似たことを思う。
壊れたシルベもそうだ。
__ただ、斬る__
__ただ、は嫌なんだ__
斬る。
斬る。
一人としても想わず斬ることはしない。
誰かと話さなくてはいけない時はそこに集中してしまうかもしれない。
けれど。
その気持ちは思わないはない。
想い、斬るだろう。
シルベは。
__全て眠れるようにと__
全ては無理だ
けれど
一つ、一人、としても
想わずただ、斬るはしない。
どのシルベも魂は変わらない
そうじゃない者もいると思うが
根の部分は変わらない
きっと
どことしても
みんな同じじゃなくても
誰としても
魂は変わらない。




