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現世界 青命屋敷内 ミスハサの動く理由517

現世界

青命屋敷内

イロノルレフ亜 ミスハサ


雷雲の雫

イロノルレフ亜の画鋲柄の力

ミスハサが準備していた時の力


絡まる力

全てが絡まり球体になる。

それがいくつも発生するという状況。


イロノルレフ亜は力を奪われた。

力を使えない。

イロノルレフ亜はけれど、まだ力を持つ。

それも奪われる可能性がある。


考えずに使いたいが。

考えることにして、笑う。


「彼岸花っ♪きれーいっ♪わーっ♪にしてもすごーい強い力いっぱーいっ♪でもさ。これを溢れ出すということは相当に疲れないっ?」


現ツミウは疲れを見せない。

現れる力を保つ。

都合の良い現実が束状に雷雲の雫と共に近くにいる。


「疲れるのですかね?この程度で?」


現ツミウは笑みを崩さない。

痛み。苦しみ。憎しみ。

自分と比べれば何も辛くもない。

更に苦しみを感じた者がいる。

なのに


「この程度で苦しみなんていえるのですかね?」



___

同場所

ミスハサ


ミスハサは時の式の破壊が止められたが。

血を吐く。

時の破壊と体は繋がる。

けれど、それで死ぬような体ではない。

血を吐いてもその血さえも力に変える。

時式の破壊は止まった。

けれど、一時的だ。


まずは強大な力の球体を消すことを選ぶ。

ミスハサは時の力の込められた線を現す。

彼は時を戻す、というのは使わない。

今は時式へ集中している。

そのため、力を使いすぎることはしない。


今は時式を破壊させないことが優先。

そのため力は使いすぎない。

今も抑えている。

時の線は内部を直していく。

内部をミスハサが力を込めるがあとは自分で回復させていく。


白の彼岸花はまだ舞う。

ミスハサの元へも降りてくる。


「彼岸花………かな?」


ミスハサは肩に乗る彼岸花へ思うのは。


「たしか、種を残さないんだっけ?あれ?違う花かな?…………でもそうなら」


ミスハサは静かにつぶやく。


「俺もそうだね」


ミスハサはあの人を思い出す。

小さく笑んだ気がする。

それがいいと。


ミスハサは時の線を伸ばす。

時の式を完全には直せなくても

まだ止めることは出来る。


ミスハサは似世界の誰かのためではなく


あの人のためだから動いている

ただ一人のために動いている。

そのためにしか動く気はない。

それがミスハサだ。

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