現世界 青命屋敷外(遂げたシルベ)419
現世界
青命屋敷外
シルベ 夢橋結衣
青命屋敷を一時的な結界が覆われている。
遂げたシルベは知っている。
同じ時を航坂を封印することに成功した。
彼女は遂げてから自分の協力するべき時へ向かう。
そうして、その時の一つ。
遂げたシルベは笑う。
剣武器を握り、待つのは。
必ず壊れた結界のすき間から侵入してくる存在を待つ。
必ず来る者。
遂げたシルベはこの時を知った。
まさか、自分が航坂との戦いをしていた時に他にも戦う者はいたが……………遂げた自分がその中にいたとは思わなかった。
遂げたシルベは過去の自分へという。
「今戦っているるてね。同じ時を別の場所で戦っているるて。………………負けるなるて。強いるとしても」
剣武器は活気に満ちている。
青標地のシルベとなった時に剣武器は現れた。
航坂を封印するために。
青標の者を浄化するために。
何かの時に戦う時に。
剣武器を最初はシルベは振ることも出来なかった。シルベを気に入ってなかった。
シルベは剣武器を落とした。
青標の主にはなれないと理解した。
剣武器を持てず戦えないシルベにここにいる何かはない。
だが。
そのまま諦めてもよかった。
そもそも。
シルベでなくても
青の漂いは多く浮かんでいた
_____そこで後ろを向き
_____去ったシルベもいた
_____シルベも同じように去ろうとした
……………
シルベは思う
別に去ることは悪くない
でも
「もし、ここで私が先へ進んだら?」
ちょっとした好奇心
ちょっとした興味
そして、青の漂いたちの姿に。
何となく、シルベは剣の隣で座り眠ってみた
シルベは剣へ話しかけてみた
何となく
シルベは声をかけた
「私、嫌いるて?私は嫌いじゃないるて。あなたのこと教えてるて」
ただ、興味を持った
もしも、その先を選んだら?
もしも、選んだら何を見ることになるのか?
剣は一つ言葉を答えた。
_「これからお主は選べば孤独を知るだろう」_
「孤独るて?」
_「永久ともいえる孤独を知るだろう」_
シルベは何となく理解した。
先に教えてくれたことに感謝した。
後に気づけばだめになっていただろう。
シルベは強く、たくましく笑う。
剣へ両手で触れる。
「ありがとう………先に教えてくれて。私は孤独にならないるてね」
_「どういうことだ?」_
シルベは続けて笑う。
「それを教えてくれたあなたがいるからるて」
剣は言葉にシルベと共にあることを決める。
シルベは剣から教わるように青標、青食を斬っていき浄化していく。
だが、終わることはない。
シルベはその後。
遂げるために道を選び、損ね、失敗をして、遂げるための道を無意識に選ぶ。
強き意思はあるが、ならばシルベを案内するように進ませる。
遂げたシルベは今ここにいて、あの時の自分を思いだす。
今も上手く出来るわけではないが。
ここにいる。
今は。
赤い瞳の怪物が爪を立て、シルベを狙った。
シルベは先に動き、剣で怪物を斬る。
だが、まだやって来る。
近づいてくる。
シルベはいう。
「あなたたちは消えた存在を食いたいるてね。私はあなたたちを斬る。それが私のするべきことるて」
遂げたシルベは斬り続けた。
結界により、外へ赤の怪物は出ていかないので存分に戦える。
後ろで胃を抑える夢橋結衣へと声をかける。
「結衣。ありがとうるて。何も気にせず戦えるるて」
「え…………そ、そう?」
結衣は少し困った顔をしていた。
似世界が多くの感情から赤の怪物は生まれていて、長い間抑えていた。
そのため、別の世界にまでもこの怪物は放たれている。
遂げたシルベはこの場所の時が彼女の現れるべき場所のため、剣を握る。
片足を踏み出し、体を前へ傾けるようにして、剣を右から半円を作るように振る。
場所からは動かずになのは、赤の怪物は確実にシルベを狙っているからだ。
「私を確実に狙ってくる。好都合るて」




