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現世界 青命屋敷内 転405

現世界

青命屋敷内

イロノルレフ亜 転


転は現ツミウの気配を追いかける。

屋敷内の廊下を進む。

都合の良い現実が起きていたが、今は弱まっている。


「俺、戦うんだ………この先へ行くってことは俺が…………戦う…………………俺が………」


自分が戦っては来た。

だが、現ツミウと戦うことになることは……想像してなかった。

転はギュッと自分の手を握る。


「俺が………戦う…………俺に出来るわけが………」


転は進めなくなる。

戦う、戦ってきた。

けれど、彼女は青の者の手を握り続けた者だ。


戦いたくない


戦いたくない


けれど


彼女が何かしようとするなら


青の者は戦わなければならない。


顔を上げられない。


「……………俺、これから戦うんだ…………ツミウ様は敵じゃないのに………」


転は止まる。

止まる。


「行かないと…………………」


まだ未熟。

まだ未熟

心も未熟

心が未熟

力は持っても未熟


戦える


が、敵じゃないとも思っている


床に血が落ちている。



「俺…………ツミウ様を…………」


転は自分の頭を抱える。


「俺が、傷つけた………」


戦うことは普通

けれど、現ツミウが相手だなんて。

転は立ち止まってしまう。


彼は自分で進まないといけない


彼女を傷つける

傷つけること、更に倒すことになる


転は震えた

この先を進む覚悟が持てなくなった。


「どう、しよう………………」


イロノルレフ亜は転へ話しかける。

転の元へ戻ってきたのだ。


「あれっ♪ねえっ♪♪行かないのっ?」


「え……………」


転は震える。


「あ………行くよ、行く。俺、行く」


転は走りだした。

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