表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
142/2035

上の方

ある場所に“上の方”と呼ばれている女性がいる。

女性は黒く長い髪をツインテールにしていて、三つ編みに二つ結っている。

赤のキャミソール。黒色の半ズボン姿。

女性とはいったが、見た目はかわいらしい容姿のため、少女の方が正しいと思えるが、女性なのだ。


彼女は、まわりにいる怪物と呼ばれるものを倒していく。

怪物は、形はそれぞれで彼女へと近づいてくる。

彼女は、三つ編みを激しく揺らし、三つの三角系が重なる武器を手に持ち、怪物を切り裂いていく。

倒しても倒しても出てくる。


「…多いなあ」


多くても彼女は自分の役目をする。

そこへと、一つ四角い枠が彼女へと近づく。


「なに?誰だ?」


彼女は、枠を見て誰か分かったのか、イラッとしながらいう。

怪物は倒すのはやめない。


四角い枠から声がする。


“「赤井桜子を悠磨たちは倒さなかったらしいな」”


「お前か。私はそうさせる気なかったし」


“「危険になるものは消せといってるのに」”


「桜子は使える。なら、壊すのはもったいないだろ?」


“「そんなことをいって…」”


彼女は誰かの声をさえぎる。


「お前。勝手なことをするなといってるだろ?」


“「勝手なこと…か。まあ、勝手だったな」”


「謝れ」


“「それはしないな」”


「謝れ」


“「今回は方法が運良く見つかったからよかっただけだ」”


たしかにそうだなと彼女は思う。


「運は結構大事なことだと思うぞ。まあ、今まで桜子が自分で努力して、お前たちもいたから今があるのかもな。それはありがとうと伝える」


“「本当に、そんな風にずっと素直でいてほしいな。出来れば」”

 

彼女はくすくすと笑い、誰かへという。


「私が素直?だと?素直でまっすぐで生きていける奴なんていない。それなりに歪じゃないとこの世界でなんて生きられるわけがない」


誰かは、答える。


“「…そうだな、たしかに。それじゃあ…悠磨たちは元気か?」”


「元気だと思うぞ。会ってないから分からないが」


“「そうか。またな」”

 

「またな」


彼女は会話をしながらも怪物を倒し続ける。

彼女のすることだから。

汗を流しつつ、息を吐き、続ける。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ