現世界 青命屋敷内 (現ツミウ 転)390
現世界
青命屋敷内
部屋
現ツミウ 転
現ツミウは動かない。
転はツミウという人が何をするか分からない。
戦い方も知らない。
だが、この場所の在り方は変えてはいけない。
青標地とは、変えてはいけないとされている。
転はそのためにいる。
青結びの力を現す。
現ツミウに巻きついた青の紐のようなものは、切られたが後ろで輪を作る。輪の中に紐が通るように素早く動く。
転は能力が勝手に力を起こすことに気づく。
現ツミウは後ろで現す力に気づいたが、その場所へ近づく。
転はその行動に目を開く。
逃げると思っていた。
避けると思っていた。
現ツミウは逆に近づいた。
青結びの力は爆ぜる。
現ツミウは
転は目を閉じる。
避けると思った。
逃げると思った。
だが。
目を開けると現ツミウのいた場所は煙がこもっている。
「ツミウ様………いない?、え、え、いない!?」
転は気づく。
先ほど外に青結びを起こしていたが目を閉じ、その時に全ての力は消えていた。
「あ………」
イロノルレフ亜はニコーッとする。
「ねえねえっ。転くん。ツミウ行っちゃったよっ♪」
「え…………」
転は現ツミウを追うため部屋を出る。
イロノルレフ亜はクスクスする。
「あーららっ♪あららー♪」
転は走る。
「ま、待って…ツミウ様」
イロノルレフ亜はニコニコしていた。
が、フッと笑顔を消す。
「でも、ツミウ少しケガしてたな………まっ。いっかっ」
転は走り、イロノルレフ亜は空中を飛んで追いかけた。
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青命屋敷内
廊下
現ツミウ
彼女。現ツミウは先ほど転の力である青結びが爆ぜたことにより、腕に傷を負った。
「………意外と痛いです、ね」
現ツミウがしようしていることは。
在り方を変えること。
誰かにとってはくだらない。
けれど
彼女にとっては行動の理由
傷を負っても。
彼女には彼女の見てきたものがある。
彼女にしか見えなかったものがある。
他の誰かの生きてきた景色が見れないように。
彼女にも、彼女の見てきた景色がある。
そのために、向かう。




