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現世界 青命屋敷内(青標食 海画)387

現世界

青命屋敷内

青標食 海画


青標食へポタリと白の液体が落ちてくると。


雷雲が周りを囲む。

バチバチと音を立てる。


海画はニタリとする。


白の雷雲が溢れる姿に心が高揚する。

彼は先ほどあまりにも容易に倒せてしまった。


「あんなんじゃ………ね」


海画は青解の力。

溶かす力である。

溶かす代わりに、海画の体を傷をつけていく力。

使う本人を殺す可能性のある力。

海画は気にもせず、走り出すと。

青標食の周りに浮かぶ白い雷雲が弾ける場所へ飛びこむ。

海画はこの力を恐れていた。

けれど、体内の方を壊した彼には恐怖はない。


青標食の周りの雷雲は海画の周りで弾けた。

海画は屋根の上にいたが、少し降り壁の上側を踏みつけるようにして屋敷の庭の草の茂みへ飛んでいく。


青標食は茂みへと遠慮なく雷雲を打ち込む。

それと同時に屋敷にある結界を壊すために上に向かっても雷雲を打ち込む。

結界は少しずつ割れていく。


茂みへと雷雲を打ち込まれた海画は場所から離れていた。

体を伏せるようにして雷雲が結界を壊そうとする光景を見た。


「結界を壊してどうする気だ」


青標食は続け、答える。


_壊したい。とにかく壊したいという気持ちがある


「そうまでして……壊したいんだ…」


_壊したいようだ


「壊さないは、ないか?」


海画は防げないため、話しつつ動く。

屋根には向かえない。


他の方法を考える。


「青の者は良いものではないけど、少しずつ変えてきていてる。少しずつだから、まだ良くない部分は多いけど。けれど、今は変わりつつある」


_今が変わっても………残る憎しみがある


「過去のしたことがあるのに、今さら今が良くなったからって何がある?だよね。それはそうだ」


_………だけど、こういうんだろう?


青標食、海画は言葉を合わせる。


「今の人々を守らないといけない」


_今の人々は昔とは違う


青標食は止まらず雷雲を上へ打ち込む。

割れていく。


海画はどうするか決めた。

どうせ、体は壊れている。

あの子たちがいたから死が遅れた。


結界が壊される前に。

青解の力を使おうとする。

海画は後悔はある。


子どもたちへ何も出来ていない。


それは後悔だ。


海画は力を使おうとした。

が、そこへ。


青命屋敷外に胃を撫でるようにけれどしっかりと前を向く表情の女性がいる。

結界は破壊されていない。


夢橋ゆめはし結衣ゆい

彼女は、専門は封じられているものを出さないようにするが役目だ。

今回この場所の封じる力が弱まっていた。

そのため、呼ばれていた。

彼女は結界系統も扱っているので。

ビー玉をいくつも投げていて、それは結界が破壊されないように透明の何かが現れている。


海画は青解を使いすぎたかもしれない。

結衣の存在により、結界は任せることにした。


青標食は動くことにする。


_そうか。邪魔されるか。いいさ



青標食はどこかへ走り出す。

海画は追う。


「俺の相手しないの!?」


_そんなことよりも、壊せる場所見つけるのが先


青標食は屋根を走る。

海画は追いかけた。

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