青命海画という人の話367
青命海画
一言でいうと
悪い人ではなさそう
一言でいうと
周りを気にしない人
一言でいうと
青の者として生まれて向いている人
一言でいうと
彼は向いていた
とにかく戦うことが心地良い人
海画は青の者として生まれ戦うことだけが生きがい
本当に全てどうでもいい
とにかく、
青の者としては………向いていたのだと思える。
転の面倒を見ているのに
海画は子どもの面倒はよく分からない
子どもに興味がない
無責任なことはしない
作と拓前と会う前の海画は何も気にする必要がないため体を悪くした
守る者がない時に戦い続け過ぎた
けれど
それは心地良かった
楽しくて楽しくて、戦う時が一番落ち着く
彼は家庭を持たなかった
欲しがることもなかった
彼の場合は能力的にもいつ死ぬか分からない
そういう力も持っていた
……のだが
彼は息子が二人いる
作、拓前。
息子がいる。
家庭を持っていないのに?
無責任なことはしない?
子どもに興味がない?
何をいっているのか?
海画に息子はいない。
二人とも彼の子どもではない。
家庭を欲しがらない
青標建物の当主として選ばれつつ、家庭を持ちたくないといいつづけた。
それで青の者と衝突した。
結局、彼に弟がいて青命蒼画は兄とは逆の考え方だったので。
彼が婚姻をし、それにより解決してしまう。
蒼画は家庭を大事にしようと努力する性格であったようだ。だからか戦いは向いていなかった。
だから、拓前と会う前に亡くなった。
青標建物の当主は蒼画の可能性は低かった。
海画は外で戦う方が向いていたが、彼が当主となった。
作、拓前は強制的に青に奪われたが、海画は強く頼まれた。彼らの母に。
海画はそういう青のやり方は気に入らないため、どうにかしようとまた青と対立したが、青の血というものが作、拓前をここから離さなかった。
海画もそれだけはどうにか出来なかった。
海画は内心はやはり、戦うこと以外考えてない。
いつの間にか子どもだけ………出来てしまった。
それからは二人のことを考えるようになり、後に転のことまで任された。
だが、だからと大人しくはない。
今海画は心の中が湧き上がる気持ちがある。
思いきり、今戦っていいのだ。
海画は少し変わったように見られてるが
やはり本能は変わらない。
彼は青の者として向いていた
けれど、弟は青の者としては向いていなかったと思う
誰かを愛し、大事にできる
弟は本当に誰かを大事に生きることが向いていたのに
海画は一人で何度も壁に腕を打ちつけた
大切にしようとしていて
向いている人間に限って
大事にしようと努力していて
大切にできるかは分からなくても
そう、努力しようとする人が
そういう人が
先に行ってしまった
海画は荒れた。
荒れた
何度も何度も腕を打ちつけた
何度も何度も何度も何度も
折れるはないと思えるが、海画は止まり壁に背を置き、座り、言葉を吐く。
「大事にしようとする人間の方が先に、行く………………行くなよ、お前はだめだろ…………?」
どうして
そんなことが起きるのか
海画は青の者として向いていた
蒼画は大事にしようと努力することに向いていたのに




