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現世界 青命屋敷内 イロノルレフ亜348

現世界

青命屋敷内


イロノルレフ亜


都合の良い現実が現れる廊下を飛んでいく。

飲み込もうとしてくるが、イロノルレフ亜に近付く者はいない。


「あれっ♪来ないのっ♪」


イロノルレフ亜は壁に触れないが。


「逃げの間っ♪起きなさいっ♪起きなさーいっ♪」


イロノルレフ亜は飛んでいくと観覧車のカンはミカオを守ろうとしている。

イロノルレフ亜は声をかける。


「私についてきてっ」


「あ………うん!」


カンはミカオをエイッと上に乗せるようにするとイロノルレフ亜についていく。


イロノルレフ亜は都合の良い現実の発生しているがそこへ向けて。


力はすでに向けた。

どこで発生するかは分からない。


イロノルレフ亜は逃げの間の方を気にしたが、カン、ミカオを連れて行く。


「ミスハサの所へ行こうっ」


イロノルレフ亜はミスハサのいる部屋へ向かった。

廊下を飛んでいき、ふすまを開ける。


ミスハサは苛立つ声でいう。


「開けないでくれる?」


都合の良い現実は入ってこないが、ふすまをイロノルレフ亜は閉める。


「いやいやーっ♪お邪魔しますっ♪私はここにいるよーっ♪この二人をこの部屋にいさせてほしいなって」


ミカオを寝かせるとカンは隣にいた。


ミスハサはニコリとする。


「イロノルレフ亜さんだけ、出ていってくれるとうれしいな」


「外は寒いよーっ♪」


「知らないよ?体は自分で温めないと」


「外はいっぱいいるんだよっ♪」


「一緒に話してくれば?」


「話は頑張れば聞いてくれそうだけど……いいやっ♪ここであったまる」


「ここも寒いよ?」


「布団とかないのかなっ♪さむーいっ♪」


「出ていく気ないね」


「私を追い出すなんてひどいわっ♪ミスハサ」


「自主的に出ていってほしいんだけど」


「嫌よっ♪ひどいわ!私を追い出すなんて!外は都合の良い現実だらけ!そんな所へ私を追い出そうなんて、本当に好きな相手にしかきょうみないんだからっ♪」


ミスハサは笑顔で答える。


「当然だよ。好きな相手を思い生きる。それ以外に何かある?」


「うーむっ♪あるよー!?あるある!あるよ!」


「集中してるから静かにしてくれる?」


「仕方ないなっ♪話すの楽しかったよっ♪ほぼどうでも良さそうだけどっ♪」


ミスハサは地面に触れる。

時の力を込める。


まだ帰らない者を思う。

しかも、増えたことも感じていた。


ミスハサはその一名のことを言葉に出す。


「逃げの間ともう一人は帰らせられるか分からない」


イロノルレフ亜は自分の頬に手をつける。


「帰れない?」


「難しいと思える」


イロノルレフ亜は真面目な顔をする。


「どうしたら帰れる?」


ミスハサはイロノルレフ亜の軽い雰囲気が消えたことに自分も真面目に答える。


「帰るためには力がいる」


「私の力でもいいっ?」


「君の力なら必ず帰れる…けど。君協力するの?」


イロノルレフ亜は真っ直ぐな瞳をしている。


「私の仲間とかわいい女の子。そのためなら力はいくらでも使うっ♪亜はっ♪」


イロノルレフ亜は地面に触れる。

自分の力を込めていく。

ミスハサはニコリとする。


「うん。これなら帰れるね」


イロノルレフ亜はミスハサはニコニコする。

彼女は気づいている。


「必要以上に取ったねっ♪」


「何のこと?」


イロノルレフ亜とミスハサは笑顔で向き合う。


「まあいいよっ♪でもさ」


ミスハサへ邪悪な笑みをする。


「必ず帰らないと許さないっ」


ミスハサは部屋に来た二人のことについて何もいなかった。

ミカオとカンは部屋の隅にいた。

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