目が覚めて2
_隼斗というこいつを殴るべき…だな
ということで、拳を作るが。
後ろから抱きしめられる。
「なっ!」
「だめ!かいとくん!私はあの時、壊されていいって思って…でも、どっちも選べなくて…だから!隼斗さん悪くないから…」
「桜子、離せ!」
桜子は離さず、かいとはパタパタと手を動かしてる。
隼斗は立ち上がると、拳を作る。
そうすると、自分で自分の顔を殴る。
かいとと桜子は目を開く。
動きが止まる。
隼斗は頭を下げる。
「すみません…こんなものでは足りないです」
_な、こいつ!自分で自分殴った!?
隼斗はかいとを見る。
「殴ってください」
「…お前が殴ったら俺殴れるわけないだろ!」
隼斗は静かにいう。
「俺は…桜子さんを壊すのは、悠磨さんに言われたとかではなく自分の意思で決めたことです」
かいとはつぶやく。
「…自分で…か」
「…だから俺を殴ってください」
かいとは、桜子へという。
「…殴るのは…俺じゃない…俺じゃなくて…桜子がすること、だよな…」
桜子の方をかいとは見る。
かいとははっとする。
_抱きしめられてる!?や、柔らかさが………背中に!?わわわわわわ!?なんか、
かいとと離れた桜子は胸元の前で両方の人差し指をくっつけながらいう。
「私…あの、ね」
桜子は目を横にする。小さく、言いずらそうにする。
「もう、叩いちゃって…悠磨さんたち…」
_え?えええ!?桜子が!?
「だから…」
「桜子に叩かれたのか!?お前ら!」
隼斗は答える。
「はい」
「桜子が!?え!?叩くとか…」
_桜子…が。
桜子はかいとから離れて目を合わせないようにする。
「叩いたの…あ…あのね、嫌いになった…よね」
「いや!桜子が叩くのは当たり前だし。桜子がそうしたならよかった!」
ということで。
でも、悠磨と仁という奴は殴る。
絶対。