似世界 青の羽根は消えた…はずだった342
似世界
クロリネ シルベ 拓前
青の羽根 時恋
シルベは青の羽根を倒す…を成した。
シルベは膝を着けて座る。
「……………はあ」
一つだけ息を吐いた。
シルベは急に体が動かない。
体力が無いのかもしれない。
そこへ青の羽根から離れた航坂が来る。
シルベを背中に乗せるようにすると、遠ざかる。
_シルベ………
「あ。航坂。私は…………青の羽根は終わらせたるて。もうすること…あ。まあ、空間の破壊はクロリネに頼もうるて。もしこの世界が壊れればクロリネのせいるて」
クロリネはその言葉が聞こえたのかすぐに反応し、答える。
「僕ですか!?僕のせいです!?というか……」
青の羽根は消え、シルベの元へ溶けるはずであった。
が。
クロリネは氷の粒を飛ばすと青の羽根は凍り付く。
クロリネは笑顔だ。
「良い泣ける物語として終わらせようとしているようですが。空間を破壊しましたよね?ワタシモゲイインデスガー。あなたも、ですよね?青の羽根さん?」
青の羽根は消えていくはずであった。
時恋は青の羽根が消えていないため、喜びがある。
「シルベ、まだ、ここ、いる、?」
時恋の頭を青の羽根が撫でるようにした。
_私は…私たちは溶けていくるて。いつまでここにいるかは分からないるて。…時恋。ここまで連れて来てくれてありがとうるて。あなたがいなかったらここに来れなかったるて
「シルベ、お別れ、近い、……………でも!、時恋、なら、シルベ、すること、まだ、ある、なら、時恋、協力、する、」
クロリネはそこへニッコリと声をかける。
「青の羽根さん。時恋さん。お話しは済みましたか?ご協力ください。空間を繋ぎ直すために」
拓前は先ほどから必死に戦い、欠片を握る。
「……く!けど、やるし」
クロリネは氷の力を発生させつつ、丁寧にいう。
「まだ消えさせません。青の羽根さん。時恋さん。ご協力お願いします。崩壊のシルベさんは当分お休みしないとですので」
青の羽根は後は消えるのみ。
晴らすは、晴らした。
崩壊のシルベを痛めつけることで晴らした。
次は空間を直す。
その目的のために。
時恋はクロリネを睨む。
「お前、気に入らない、」
クロリネは一つも焦りを見せず答える。
「構いません。協力しますよね?シルベさんたちが協力するのですから」
時恋は苛立ちがある。
だが。
青の羽根はこれから消える。
溶ける。
ならば。
時恋はクロリネの顔は見えない。
青の羽根へ触れる。
「シルベ、たち、協力、する、時恋、クロリネ、違う、シルベ、たち、協力、する」
クロリネは口角を上げた。




