似世界 かいと 現ツミウ298
似世界
かいと 現ツミウ
譲らない。
確実に望みが叶わないとなるまでは。
その後ろに青の漂いがいる。
譲れない。
現ツミウは落ち着いている。
息を整える。
かいと、という異質な者がいるから心が乱れただけだ。
現ツミウは周りを囲み捧げようとする力を止める赤色の力を見つつ、自分の思いをしっかりと持つ。
赤の力へは触れないが、思いの強い方が力は勝利する。
そのため、赤の力はボコリと生えた地面により、消された。
かいとは現ツミウの力を割り続ける。
赤の力は少しずつ力を弱まっていく。
けれど続ける。
現ツミウは地面がボコリと生えるように上がってくるのでその中心にいた。
かいとは割ると、息を何度も吸って吐く。
けれど繰りかえし………
現ツミウはかいとの力が弱まることで地面を止めていた赤の色も確実に消えた。
現ツミウは声をかける。
「あなたはここから一人で出るべきですね。待つ方もいるでしょうね。………あ。ですが元の世界は崩壊しているかもしれませんがね」
かいとは一度力を使えなくなる。
「………力の使いすぎ……!でも!」
かいとは囲む地面を拳で何度も打つ。
「ツミウ!崩壊させない!けど……」
かいとも力がない。
どうしたらいいのか。
「どうしたら、止めれる、俺は破壊しに来た!救うことじゃない!俺は破壊しに来たんだ!人の望みを破壊するんだ…………!」
赤の力は現れない。
力が出ない。
体もふらつく。
足を踏み込むと。
そこへシャキリシャキリと地面が生え切り崩した。
現ツミウは目を開く。
そこにはハサミ存在がいる。
空中にいる。
_君を助ける……わけじゃない。嫌がらせだよ。これ。
かいとは膝を着ける。
「ハサミ…………」
ハサミ存在は現ツミウの首へ鋭利な刃を向けた。
_今すぐ止まって。君は違う。別の世界へ帰れ
ハサミ存在はかいとの拳へ入り込むように。
「え…………」
_力、貸すだけ。ここからツミウを連れて行って。世界なんて破壊されてもいい、けど僕も見たいものあるんだ
かいとは赤の力は込めることならない。
けれど、ハサミの重なる力が拳に現れる。
前へ突き出す。
ツミウはハサミの影のようなものに包まれ、かいとは彼女の手のみ握る。
「私はここに、」
「俺はツミウの望みを破壊する」
「最低ですね!!人の望みを破壊して!」
現ツミウは動けなく力も出ない。
かいとは体内の壁に拳を向ける。
ハサミの重なる力は現れ、体内は崩れていく。
現ツミウは動けない。
かいと、現ツミウは尖る物体と円錐爪が接着されたような存在の腹から出てきたが、崩れた場所は元に戻る。
尖る物体と円錐爪が接着された存在は現ツミウを狙うようにパクリと口を開けるように飲み込もうとする。
そこへ青の羽根の力。
桃飾りが雨のように降ることで攻撃される。
そこを現ツミウの手を握るのはかいとだ。
「私は………!捧げられ」
「まだそんなこと、いってるのか!?落ちてるのに!」
「離せばいいではないですかね!」
「離さないね!!俺はツミウの望みを破壊しに来たけどツミウのこと死なせるために来たんじゃない!!」
現ツミウはハサミの力が失い、空中でかいとへ向けて薄塗りの青色は溢れるように中央で水ではなく硬い四角形が縦横に並ぶ力をぶつけようとした。
「何すんだよ!?」
「手を離すですね!」
「離さない!」
「私は止まりませんよね」
かいとはなぜか言葉が出ていた。
「俺には無理だと思う…!けど」
似ツミウは下にいる。
その目は強い。
「自分なら止められるんじゃないか……!?」
かいと、現ツミウは落ちていく。
その下でいつきもワタワタしていた。
青の羽根の攻撃も同時に起きている。
いつきはワタワタしていると。
逃げの間の者に声をかけられた。
_いつき!落ち着いて!私どうにかする!
「え、どうにか」
_する!




