色葉の話2 (終わり)
色葉は、里先の家で過ごす。
里先のものは全員が自分を鍛えている。
色葉も一人で訓練しつつ、いつきと会ってたりしてた。
いつきと会うと、兄のかいとがいるときもあり、最初は色葉は怖がるような時もあったが、少しずつかいとに慣れていったのか、今はかいとが好きなようだ。
それから数年過ぎる。
色葉は月葉と歩いていて、葉無トンネルが壁にある。
お互いにこどもだが、月葉はいう。
「行かなきゃ」
色葉は手を掴む。
「私たちじゃまだだめだよ!」
月葉の目はしっかりと鋭い。
色葉は瞳に恐怖を感じた。
「月葉…!」
「私は行くよ、私のすることだもん」
月葉は入ってしまう。
月葉は悩む。が、あの子は妹だ。
本当の姉妹じゃないけど。
_「色葉お姉ちゃん」_
と、呼んでくれた。
里先に来たとき、あまりいい感じじゃなかった。
でも、月葉は笑顔で笑ってくれた。
色葉は思う。
_月葉は………妹!
拳をぎゅっと握る。
葉無トンネルへと飛び込む。
そこで、月葉は色つけで戦っていく。
だが、まだその力をうまく使えてない。
なのに、戦う。
月葉へ、丸く腕が二つにょきりと生える怪物は思いきり殴りかかる。
ギリギリで体を避けて、腕は地面にぶつかる。
色葉は来たが、怖かった。
あっちで色々と戦ったが怖さはなくならない。
寒気と汗が同時にあふれてきて、動けない。
できれば逃げたい。
「つき………は」
動けない。
そこへ、怪物が来る。
色葉を狙う。
「…………!!!?」
月葉は怪物の前へと出る。
怪物は丸部分が口のようなものが開き容赦なく月葉の背中をかみついた。
「つきは!!!!!」
色葉は目を大きく開き、でも。体を動かす。
ナイフを出現して、月葉へとまだ攻撃しようとする。
色葉は月葉の体を支えて、怪物にナイフを突き刺す。
「…さわるな…」
月葉を地面へと寝かせると、色葉は下を向く。
「…………くるな」
色葉はナイフをぐっと握ると怪物へと向かっていく。
殴って、蹴りつて、突き刺す。
繰り返す。
繰り返す。
色葉は死なないためだけにナイフを振った。
動けなかった自分も自分の命が危なくなってようやく動いた。
月葉が危ないときは動けなかったのに。
「自分が…死にそうになったら、うごけるんだ………………」
月葉を連れて、トンネルを出る。
そして、色葉は…その後。
月葉は背中のけがをしたことで月葉の母と姉はひどく色葉に怒りをぶつけた。
色葉の更に居づらくなっていった。
月葉は
「私が行くっていったの…だから色葉お姉ちゃん悪くない」
月葉はそう言ってくれても、色葉はあの時。
自分だけでも逃げたいと思った。
そう思ったことに自分自身が許せなかった。
だから、成長してから家を出てしまった。
(こどもだけでは借りることもできないため…断られたりしたが、実は裏で里先の母が借りれるようにしてた、色葉は知らないが)
色葉は…アパートを借りることでき、お世話になっている。
色葉は一人アパートの一室で窓の外を見る。
いつきには一人暮らしがしてみたいとかいってたが、ただ家にいる所がなかった。
色葉は何も知らないといったが、そんなわけがない。
裏で誰かが自分のために動いてくれたことくらいわかる。
色葉は自分を許せないから、一緒にいることはできない。
(……私は自分が危険にならないと動かない奴だ)
色葉はつぶやく。
「私は………卑怯だ…」