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色葉と月葉3(終わり)

葉無トンネル内


色葉はナイフを使い、怪物を倒す。

向かってくる怪物は体が丸く、腕がにょきりと二つ生えている。

そして、笑い声も上げず、素早く向かってくる。


「……多い」


月葉は、怪物へと接近する。

近づくのは危険だが攻撃方法がそれしかない。

近づき、さわらなければならない。

が、素早い怪物だ。月葉の手をするりと避けると、腕を振り上げる。

月葉は体を下げるように避ける。

怪物が向かってきても里先の血はやはり強い。

怖がりはしなく、冷たい目で怪物を見ている。

先ほどのかわいらしい笑顔なんてもう想像もできない。

色葉は少しそんなことを思ってしまうが。

今は怪物のことのみ考える。

色葉はナイフで向かってくる怪物を突き刺す。

何度も倒しすぎて、少し呼吸がきつい。


「………っ」




月葉は避けられるなら、左腕を上げ、思いきり丸い怪物をわしづかみにする。

わしづかみにすると、人差し指で頭をなぞるようにして横に動かすと、投げてしまう。

その怪物には黄色がつく。

その方向には他にもたくさんの怪物がいる。


「あと……三分、他のも」


月葉はいい、他にも怪物が向かってくると、右膝を曲げて怪物の丸い部分へ膝を押し込む。

後ろを手で支えるようにして、“さわっていく”。

を、他の怪物にも繰り返し、たくさんいる方へと投げる。


月葉は、色葉へと叫ぶ。


「色葉お姉ちゃん!離れよう!」


色葉は「わかった!」と答え、後ろへと下がる。




怪物たちから離れる。

と、ドオンッと、怪物たちが破壊されていく。


里先の受け継がれる能力。

“色つけ”

この能力があるからか里先の家の人は髪の一カ所が能力の色に染まる。

生まれつきではあるが、少し気にしてるかもしれない。


相手に必ず近づき、“さわる”ことで破壊する。

三分後というめんどうなのがあるため、その間に他にも怪物にさわっておき、一体破壊できれば他もまとめて破壊できる。


その中で、まだ倒れていないものもいるため、色葉は切り裂いていく。

全て倒し終わると。


二人は怪物のいないことがわかると、元の場所へと戻る。


月葉がいう。


「凶暴だったのかな…?なーんか、そこまでじゃなかった気がする」


色葉は不思議そうにいう。


「そうだった?」


「うーん、やっぱり植物が枯れてるだけで………まだよかったのかも」


植物が枯れていたのが青々として、いきいきと生えている。

その姿に月葉はうれしそうに膝をついた。


「戻ってるね」


植物の無いときの方が危ないのかもしれない。


月葉は色葉に抱きつく。


「色葉お姉ちゃん!これから動画とか見ない!?」


「え、んー…そうだね、最近何見てるの?」


「犬と猫の動画!かわいいんだよー」


月葉はにこにこと色葉の腕に抱きつき歩き出す。


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