赤井12
赤井家 屋敷内 空間? 中央近く
赤井悠磨は桜子の目の前に来る。
「桜子ちゃん。壊してほしいの?」
「はい」
「俺としてはうれしいけど、どうして?」
「私がいると、みんなが自由になれないからです」
かいとは声を出す。
「桜子!待ってくれ!」
「かいとくんは叫んでるけど?」
「だから話をしようと思いました」
「うん。話くらいはするよ」
「私を壊すには…必ずつながりは必要だと思います」
「そっか。聞いてもいいかな?つながりは壊れないけど、君を弱らせたら壊れる可能性とかない?」
「壊れるかもしれません」
悠磨は提案してみる。
「…そっか。それなら俺と戦おう」
桜子は下を向く。
「…あなたと、その…戦うのは…嫌です」
「どうして?」
「敬造さんの息子さんだからです」
悠磨は理由に笑い出す。
「あはははっ。おもしろいね。でも戦うよ」
悠磨はつながりを自分のポケットにしまってしまう。
かいとを動かさないためでもある。
持っていても意味はないが…かいとは動こうとはまだしないだろう。
赤井家 屋敷内 空間? 中央から少し離れた場所
かいとは後ろから抱きすくめられ、手はまとめられ動けない。足も動かそうとするが、しっかりと押さえつけられている。
「…離せ!」
「…どうして力が効かない…」
隼斗の言葉に仁はいう。
「動くんじゃねえよ。なあ。隼斗。あの陸ってやつどうなったんだ?」
「陸さんは眠らせました」
「…起きてるかもしれねえ…ここまで来たけど、俺は戻って見てくる。どこにいるんだ」
「仁…」
そこへ、扉の方に誰かいる。
いつきはその人の名前を呼ぶ。
「陸…さん」
陸はふらりとしてるが、そこへと来た。
仁は、彼の方へと行く。
赤井家 屋敷内 空間? 中央近く
悠磨は、赤い色の光を込めた拳を向ける。
桜子も手のひらを前へと出すと赤の力を出現させる。
二つはぶつかり、消える。
悠磨は何も遠慮なく桜子へとけりを向ける。
「出来れば攻撃したくないけど、君はかけらだからね」
桜子はすぐに反応して足を両手で掴み止める。
悠磨は何も表情なく、桜子の方へ赤い光を飛ばした。拳だけではなく、光を飛ばすこともできるようだ。
桜子は避けることができずにぶつかったが、桜子は立っている。
桜子は少し、離れたがとっさに背中を向けたため、背中が服が破れ傷ついている。
悠磨の方も自分の攻撃で傷ついている。
「…悠磨さん…………っ…」
悠磨は自分の力のため、調整はしている。
そのため、傷はついてるが、軽い。
「こんなのじゃ倒れないよね」
「…私は危険です。でも…」
「でも、何?」
桜子は何も言わない。
「…」
「まあ、いいけど。急に壊されるの嫌になった?」
「…………」
桜子は痛みと、質問されたことに、自分がどこか悩んでいることに気づいていて、唇をかむ。
赤井家 屋敷内 空間?中央から少し離れた場所
「動くな」
「な…」
隼斗はいう。
「なんで、効かないんですか…壊してほしいのに」
「俺がそうしたくないからだ。気持ちの強さなめんな!」
「…………………っ!…壊さないと、赤井に守られていると倒せない」
桜子のことだろうか。
赤井のつながりがあるから桜子は守られている。
それがなくなると桜子は攻撃をされても守る盾がなくなるようなもの。
「嫌だ」
かいとはいう。
隼斗は不思議そうにいう。
「どうしてだ?どうして守るんだ?」
隼斗はどこか目を強くさせる。
「あれは、危険なのに」
「何が危険なんだ!一度も暴走したことがない」
「わから…」
かいとは、何も知らないくせにと腹が立ち、叫ぶ。
「お前は、桜子の何を知ってるんだよ!?」
悠磨と桜子もその声の方を向く。
桜子は声を出す。
「かいとくん…」
かいとは叫ぶ。
「一緒にいたことも、話したこともないくせに、危険て決めつけて!」
悠磨はかいとの方へと行くと、首を掴む。
「たしかに、桜子ちゃんのことを俺は知らない。かいとくん」
そこには、強いまなざしがある。
悠磨の強すぎるその目にあるものは。
それは。