赤井7
赤井家 屋敷内 地下
赤井桜子は地下の階段をのぼった。
そこは廊下がまっすぐあり、歩いていく。
逃げるとしたら、かけらと一緒だ。
桜子とかけらは同じ。
同じである。
いつきと桜子は廊下を進む。
ほこは桜子の肩に乗る。
黙って歩いていく。
赤井家 屋敷内 玄関
桜子は玄関にいた。
外へ出ようとする。
でも、考える。
出てどうするのか?
自分は…いいものじゃない。
_私は、ここを逃げていいの?_
ほこはいう。
「桜子、出ないの?」
「出て、どうするのかな…」
「ゆら…あいつのとこ行けばいいんだよ!」
玄関の扉を開ける。
そこに茶髪の少年が来る。
「かいとって奴は倒した」
いつきはいう。
「兄さんが倒されるわけないです!」
「倒れたぞ、弱いな。あいつ」
桜子は急に声を出す。
「かいとくんは弱くないわ!」
「よえーだろ、あいつ」
桜子の腕をつかむ。
「そんなことより危険なんだろ、お前」
桜子は何も動かなかった。
いつきは前に出て、ほこは仁へと飛び込む。
「桜子さんに触らないでください!」
「桜子にさわるなー!」
仁は、攻撃はしないが
「…邪魔だ!どけ!」
いつきとほこは通り過ぎて桜子の元へと行く。
かけらの入ったびんへ拳を向けた。
赤井家 屋敷内 広い部屋
「父さんは大事なものほど近くに置かないし、つながりの場所を聞いたとき目をそらした」
悠磨は物置へ一人向かう。
赤井家 屋敷内 玄関内
桜子は後ろへと下がり、拳に当たらなかった。
「よけられたか、いいけどよ!」
「あなたは」
茶色の髪。黒色のパーカー姿の少年。
優谷仁
拳を何度も桜子へ向ける。
だが、桜子はよける。
びんに当たるわけにはいかないからだ。
ので、ほこにびんを渡す。
「ほこ、お願い」
ほこは重いが持つ。くらくらと浮いている。
「おもいー!」
だが落とさずに後ろへと持って行く。
いつきは受け取る。
桜子は仁から目を離さない。
「っ!」
仁は拳を向けてくる。