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過去3 6の3 終わり

かいとは、いつきや、陸や里多を地下へと連れていく時もあった。


かいとは桜子のところへ必ず毎日は行くようにしてて、ある日、体調を崩した。

かなたは、かいとが体調を崩したため、母と共に調べていて、かなたは知る。


“闇色のかけらに近づきすぎたこどもが、体調を崩すときがある”



あの、闇色のかけらのせいではないかと。

かいとがいつもどこかへと遊びに行ってるのは知っていたが。

まさか、とは思った。


布団に寝てるかいとへ聞く。


「かいと、お前、あのかけらのとこ行ってたのか?」


ふるふると首を振る。


「行ってない」


かいとは、絶対に行ってないと言い続け、かなたは地下へと行く。


そして、かけらへと聞いた。


「かいとは、ここへ来てたか?」


「はい…」


「来るなってどうして言わなかったんだ」


「うれしかった…私は、来たらよくないって言ってるのに来てくれて」


「かいとは、今体調を崩してる、お前のせいだ。だから、俺がお前を壊す」


と、拳をびんへと向けた。

が、何か見えない結界が張られていて、簡単には届かない。

何度も拳を打ち、赤の力を込める。


「…くっ…壊れねぇ…!壊れろ!」


そうすると、ピシピシと結界は割れていくが、その前に、びんの中のかけらが光る。

かけらから何かが現れる。


それは、黒髪の小さな少女であった。

かなたは、目を開く。

それ以上は、何も言えない。

手が出せない。


「なっ…」


少女は、自分の手を見る。


「私…?」


かけらが、人の姿と分かれた。

それがきっかけで、かなたは他国へと行かされた。

人の姿になるというのは、初めてのことで。

上の方は、ひどくおこっていた。


危険ではあるが、かけらであれば、そこまで危険ではなかったのにと。


その後、かいとの体調は治っていった。

かなたは、かいとの体調がよくなったのならそれでいい。

それで、赤井を追い出されても。

だが、本当に家族にもうしわけないことをしたと、謝り続けた。


変わったことはたくさんある。

けれど、変わらなければ、今の自分ではなかったと、いつきもかいとも思う。

子どもの時はよくわからなかったけど、今なら何となくそう思う。


かいとは、目が覚める。


「…何寝てんだ!俺!」


自分の顔をおもいっきり叩く。

起き上がるが、ふらりとする。 

だが、そんなことは言ってられない。


「起きねーと…さくらこ…!」



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