赤井3
上の方の使いの言葉を聞き、まずかいとが、先に動く。
先に動くことが多い。
様子を見るというのはしないで突っ込んでいく。
右の拳を向ける。
悠磨は拳を肩に受ける。
かいとは、よけられると思っていたため驚いてしまい固まり、その隙を見て悠磨は自分の片膝を曲げかいとの腹にめり込ませた。
かいとは、腹を押さえ上体を少し曲げた。
悠磨は一度後ろへ下がる。
かいとは、悠磨の元へと自分から行き拳を打とうとする。
突然だった。
かいとは天井を見ていた。
いつの間にか床に寝転がっていた。
かいとはいう。
「は!?」
上の方の使いはいう。
「悠磨様の勝利です」
あっけがなさ過ぎる。
かいとは、聞く。
「待ってくれ!何があったんだ…今!」
上の方の使いは何があったのか話しておく。
「かいと様は飛ばされるようにして床へ倒れました」
「…く」
かいとは負けた。
負けた。
「お、れ…」
赤井悠磨が頭を下げる。
「俺が勝ったね…」
上の方の使いはいう。
「…それでは桜子様の血を渡すのは…赤井悠磨様とします。それでは…」
悠磨は笑顔を作ると、目を細める。
「ですが、俺は赤井桜子を守りたくありません、ので…」
「俺は赤井桜子を壊します」
かいとは目を開いていう。
「何言って…!」
上の方の使いは静かに聞いていた。