照世と島凪
青命
青標建物内
“青標”は青命作を狙う。
青標建物内には青の怪物がいる。
美しき光景が広がる。
円形の和風窓。
ちょうちんが飾られるようにある。
桃色の炎が上から散らばるように落ちてくる。
少年がいる。
彼は冷たい印象の金魚の形をした髪留めが頭にある。
彼は照世。
青色に灰を混ぜた色の髪。
その後ろにいるのはミニ浴衣姿の少女。
彼女は島凪。
「照ールくん。かーわりんさ」
照世を後ろから抱きしめる。
「照ルくん。青命拓前が青命家青標の役目を変えようとしてるりんさ。自分たちの罪を知らない者が多くなったりんさ」
彼女はスミレ色の髪に白の二つ重なる花を飾る。長い髪は後ろで二つ団子から髪を伸ばす。
どこか人なつこい笑顔だ。
照世を抱きしめる。
「青命は自分たちの罪を忘れてるりんさー。許せる?許せなーいりんさ?」
照世は気弱な顔をしている。
「あの人達は今まで同じ青命を犠牲にしてきて…………ようやく助ける気になったんだね……」
「そうみたいりんさー。本当にひどい奴らりんーさ」
照世の手に自分の手をつなぐ。
その瞳は甘さがある。
「照ルくん。体悪くないりんさ?」
倒れている誰かがいる。
彼は倒れていた。
青命の血を受け継ぐ作を島凪は見る。
そこへ、照世は膝をつく。
「青様がいるから大丈夫」
「そうりんさね。でも青標は起きるまでは攻撃しないりんさ。まあ、外へはー出てしまうけどりんさ」




