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赤井2の2

かいとといつきは、赤井に着く。

広い和室に通され、陸がいるのはいいとして、悠磨がいる。


「…来るの早いな!」


かいとがつい叫ぶ。


悠磨は穏やかに答える。


「遅れてくるなんて失礼だよ」


「たしかにそうだけど!でも、なんかびっくりした…」


かいとはとりあえず、座る。

いつきはかいとの隣に座り緊張している。

向かい合う悠磨は座布団に座り、にこりとする。

その隣には少年が二人いる。


「久しぶりだね。かいとくん」


「久しぶりです」


「元気?」


軽く聞かれる。

かいとは、大きく元気よく答える。 


「元気だ!」


悠磨の近くに座る茶髪の少年はにらんでくる。

かいとは負けじとにらみ返す。


「俺はかいとだ!」


かいとは明るい。

ここで暗くいると相手にバカにされると思っているからだ。

あえて、明るくすることを大事にしてる。

隼斗はかいととは対照的に静かに丁寧に答える。


「俺は隼斗です」


頭を下げられ、かいとも下げる。

隼斗の隣にいるにらんでいる少年は挨拶をしない。


「…」


にらんでいる少年は気にしなく、いつきは挨拶をする。


「私はいつきです」


やはり、にらんでいる少年は何もいわない。

だからか、彼をまわりがそっと見つめる。


仁があまりにも相手へと挨拶もしなく、しかも仏頂面のためか、みかねた悠磨はいう。


「仁くん、こんにちわだよ」


「…」


仁は何も言わない。

悠磨は笑顔を作ると、仁の名前を呼ぶ。


「仁くん?」


「…っ…!」


仁は悠磨笑顔を向けられるとさすがに挨拶をする。


「俺は仁だ。…よろしくな」


そんな空間の中、いつきは、小さく低く手を上げる。

多分こういう空気が苦手なのだろう。

控えめに。


「…あの、私…歩いてきて…いいでしょうか…」


敬造が答える。


「どうぞどうぞ、桜子も行ってきたらどうだい?」


敬造は何かしら感じたのかそういった。

いつきと桜子は、その場を離れる。


陸は静かにその場にいた。

悠磨はかいとと陸へ話しかける。


「かいとくんと、陸くんは普段何してるの?」


かいとは思う。


_普段って、俺は…えっと普段?て


陸が先に答える。


「…音楽とか聞いてます」


_陸。早いな…俺は


「何聞いてるの?」


「えっと」


_俺は、俺は…普段…えっと。


陸と悠磨は話を楽しげにしていて、かいとにもまた聞かれる。


「かいとくんは?」


_えっえっ…えーと


「俺は!?本読んでます!」


悠磨はその答えににこりとする。


「本かあ、俺も本好きだよ」


_何とか言えた…


かいとは、ほっとした。


_何してるかって言われてもすぐ出ないな…俺




いつきはというと。

屋敷の廊下を歩いているといた。


「わー。広いですね。住みたいです」


いつきはキラキラとした目で歩きまわっていた。

桜子はそんないつきを微笑ましく見つめた。


「たしかに広いよね…ここ」


「私も広い場所住みたいです」


「…なんか…私が住んでてごめんなさい」


桜子は申し訳なくなる。

いつきはにこっとする。


「住んでみたいな、ですよ。広い家って迷いそうです。私とか家の中で迷子になりそうです!」


桜子はふっと笑ってしまう。


「家で…迷子、か…。ありそう。いつきちゃん迷ってる気がするわ」


桜子はいつきが迷ってる姿を想像したのか笑ってしまう。

いつきは笑われてしまい、言い返す。


「さすがに住んでたら…ま、迷わない、と思い………ま、す…」


いつきは自信ないようだ。

いつきは家の中で迷いそう。

桜子はいつきがかわいくて、頭をなでてしまう。


「いつきちゃんはかわいいなあ…」


いつきは顔を赤くする。


「…な!そんなことないです!というか、恥ずかしくなります!」


桜子は笑顔だ。


それから二人は、また広い和室に戻り、別の部屋へと移動した。


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