三 少年悶太
次回、亮介、悶太編クライマックス予定。
三 少年悶太
今日は、あの少年の誕生日らしい。亮介が、自分のプロフィールを明かしたと同時に少年にも聞いたからだ。
「ねえ。お名前はなんていうの」
「悶太・・・・・。一文字悶太。」
少年は・・・・悶太ははっきりとそう答えた。
「ハッピバースデェーテューユー」
亮介は、手拍子をしながら、悶太の為に、歌った。
「ありがと・・・・。」
亮介手作りの冠をかぶった悶太、頬を赤らめ、恥ずかしそうに、つぶやいた。
「ねえ悶太、これ、僕からプレゼント。」
箪笥三つ分の大きな包みが、悶太に渡された。
「?????????????????」
悶太は首をかしげた。
「あけてみてよ。」
亮介はにっこり笑うと、うれしそうに言った。
悶太は、ゆっくりとその箱をあけた。
ドサドサドサドサドサドサドサドサドサ!
悶太は、見えなくなった。
「あれ?悶太?悶太?」
亮介はプレゼントを掻き分けて、伸びている悶太を救った。
「あり・・・がと・・・・。」
といっているのは、亮介には伝わり、とても、うれしかった。
「これ、これからここで暮らすのに必要な服とか、箪笥とか。僕の部屋の隣なんだよ。いこ。」
亮介は、悶太を何とか背負うと、部屋にかけていった。
「その荷物、持ってきてー。」
背負われた悶太は、人のぬくもりを、体で感じた。
次に目覚めたとき、悶太は、自分の部屋という場所で自分だけのベッドという物で寝ていた。
悶太には、それが何か、わからなかった。
廊下に出て、自分の部屋という場そのドアを見ると、ひらがなで、もんたのへやと、手書きで書かれていた。
悶太は、涙で、何が何だかわからなくなった。
少年は、悶太と名乗り、亮介と、親友になった。
次回、亮介、悶太編クライマックス予定。